映像作品評
波瑠さん演じるお堅い産業医である「草もち」さんと、 松下洸平さん演じる総務部員の「檸檬」さん、 たまたまゲームで知り合って、 毎日のようにチャットをする仲になった二人、 ところが実は同じ会社で働いていた。 文字でしか知らない相手に惹かれながらも…
25年間のタイムスリップ、 まるで純文学のような、 無垢な主人公から見た社会風刺、 事故にあった10歳の少女、 植物状態となり、 目が覚めると35歳になっていた。 「35歳」という年齢設定が絶妙だ。 ギリギリ、 本当にギリギリ人生に取り返しがつきそうな年…
哀愁漂う雰囲気の作品、 四角関係というべきだろうか。 4人の男女の間で揺れる恋心、 例の如くAmazonプライムだ。 あまり思い入れず流して見ていた。 だから記事を書こうとは思っていなかった。 だけれども、 ラストの2話、 その展開があまりにも、 私がされ…
『君の名は』を境にして、 現代アニメ界における代表的な監督となった新海誠氏、 先日話をしていた女性が、 「『天気の子』を見て泣きました」 そう言っていた。 私の感想は申し訳ないが、 「あれで泣けるのか」というもの、 だいぶ年下の女性、 「ジェネレ…
評価が高く、 ずっと気になっていた作品、 例の如くAmazonプライムだ。 アニメが原作、 そこからコミカライズされたようだ。 とても丁寧に作り込まれている。 1話からゾワっとした。 演出は凄まじい。 テンポもいい。 全13話もあれば、 いくつかは中身のない…
藤井聡太七段の躍進が話題になっている。 「天才棋士」 そう呼ばれる裏にある苦悩、 そんなものを薄暗くかつ鮮やかに描いている。 そのコントラストは見事だ。 「苦悩を突き抜けて歓喜に至れ」 ベートーヴェンの生涯を表す名言、 そんな印象の作品だった。 …
「あいたたたたー。やってしまったな」 一言で書くならば、そういう感想だ。 新海誠監督の作品は、 自主制作の短編『ほしのこえ』を含めて、 世に出たほとんど全ての作品を見ている。 新海誠監督は間違いなく天才だ。 私はそう思っている。 「映像も構成も演…
先日記事にした、 『鋼の錬金術師』を書いた荒川弘さんの作品、 原作は少年サンデーで連載され、 長期の休載を経て昨年末に完結した。 アニメの方は原作の一部のみを描いている。 実写映画化までされている。 テーマは「命の尊さ」 青春の甘酸っぱさと相まっ…
「理想の自分」と「現実の自分」 人生の大半はそのギャップに苦しむ期間だ。 1999年に公開された問題作、 公開当初は決して話題だったわけではない。 DVD化されてから徐々に口コミで広がって熱狂的な支持を得たらしい。 「人生で一番影響を受けた映画」 その…
ずいぶん前に原作は一通り読んでいるから、 「あー、こんな感じだったか」って思いながらも、 改めてよくできた作品だと感服した。 テーマは「命の使い方」 亡くなった母親を生き返らせるために、 錬金術の禁忌である「人体錬成」を行った兄弟の物語、 結局…
「異世界系」ばかりを漁っている、 そんな私の視聴履歴を見てか、 Amazonプライムからやたらとオススメされる作品だった。 『リメンバーミー』以来だろうか。 最後のシーンで久々に泣いた。 原作は漫画アプリcomicoで連載されていた、 web漫画とのこと、 中…
『けものフレンズ』で有名になった、 たつき監督の作品、 けもフレもリアルタイムでは見ておらず、 Amazonプライムで一気に見た。 この頃は外出自粛、 休日は本当にアニメばかりを見て過ごしている。 私にとって今はそういう時期なのだろう。 『けものフレン…
休日は引きこもって、 Amazonプライムばかり見ているものだから、 最近はアニメが捗る。 その中でついに話題になっていた『鬼滅の刃』に手を出した。 ジャンプを離れて久しいのであまり知らなかったけれど、 めちゃ人気みたい。 オリコンのコミックス週間売…
ここまで心を揺さぶられた作品は久々だ。 現在、私の求めているもの、 それに直球ど真ん中ストライクなのだろう。 痛みを感じるくらいに、 アニメ版を最後まで見た。 調べてみると原作者は、 「あの花」や「心が叫びたがっているんだ」の岡田麿里さん、 納得…
映画『関ヶ原』で、有村架純さん演じる忍の初芽が語った言葉、 とてもグッときた。 もちろん自分のことも大事にしてほしいのだけれども、 こんなことを言われたら惚れてしまう。 子供がいれば別なのかもしれないが、 女性はなかなか身を挺して何かを守るとい…
ドラマ『G線上のあなたと私』 その最初の1話で出てきた言葉、 このドラマ、 私は波瑠さんが苦手なので、 ずっと寝かせておいたけれども、 1話を見てみるとどうやら面白そう。 断っておくと、 波瑠さんが苦手な理由は、 別に容姿がどうとかではない。 ドラマ…
今年の大河ドラマ『いだてん』 来年の東京オリンピックを意識しての企画だけれども、 兎にも角にも不人気のようだ。 ラグビーW杯、 スコットランド戦の裏で、 大河ドラマ史上最低の視聴率を更新したらしい。 しかも自身の5.0%を塗り替える3.7%とのこと、 そ…
『凪のお暇』 少し前に終わってしまったけれど、 色々と考えさせられたドラマ、 社会ってどんなところでも、 少なからず同調圧力というものがある。 それぞれの立場があって、 それぞれのキャラクターがあって、 そこから少しでもはみ出ると浮いてしまう。 …
映画『グレイテスト・ショーマン』 『ラ・ラ・ランド』よりも格段に好み、 演出と曲が素晴らしすぎる。 初めの曲からの妊娠のくだり、 子供への誕生日プレゼント、 ロープアクションの中で愛を確かめるくだり、 二人が出会った海での和解、 ショーマン引き継…
ディズニー映画『リメンバー・ミー』 久々に泣いた映画、 カルマを表している。 血筋だとか、 家系だとか、 理性や規則では縛れない。 業というもの、 人には誰にも使命がある。 為すべきこと、 それを信じられないと、 生きることは無味無臭になってしまう…
とてもいい終わり方だった。 終わり方をみれば今クール一番の出来だと思う。 親の子に対する愛情は何にも勝る正義である。 「私、何か間違ったこと言ってる?」 人は過ちを繰り返すものなので、 その度に反省して誠意を尽くせばいい。 素直に過ちを認めれば…
映画『未来のミライ』を見た。 序盤から退屈な展開、 赤ちゃん返りから兄としての成長を描くことが見え見え、 ただ、そこを入り口として、 親の成長やら、先祖の苦労やら、 未来に連なるという王道のようなテーマを一貫して描き切った。 家族としてのあり方…
昨年の話題作、 取りだめしていたものを年末年始にまとめて見た。 感動した場面もあったけれど、 結論から言うとあまり好きではない。 そもそも私は不誠実な女が嫌いだ。 男もだけどコンプレックスを刺激される分、 比にはならないほど嫌悪感が強くなってし…
昨年の話題作、 ドラマ『獣になれない私たち』 松田龍平が演じる根本恒星、 どうやら私と似ているらしい。 やたらとそう言われる。 雰囲気やら話し方やら見た目やら、 たまに松田龍平に似ているとは言われたけれど、 今回は役柄もあるのかあまりにも言われる…
ドラマ「獣になれない私たち」のセリフ、 まだ一話しか見ていませんが、 社会派の作品、 脚本は逃げ恥と同じ野木亜紀子、 これは面白い。 あらゆる負の社会問題を含み、 それとどう向き合っていくのか。 DV、マルチ、セクハラ、パワハラ、 雇用、働き方、結…
今更シリーズです。 魔法少女俺、 ではなくてまどか☆マギカ^^; 当時エヴァの再来と言われた話題作、 アマゾンプライムで見られたので、 今更ながら見ました。 百合ですが間違いなくセカイ系、 とても良く出来た作品、 テーマは祈りと呪い、 無から願いを叶え…
今更ですが視聴しました。 アニメ版です。 原作は見ていません。 映像美は認めますが、 いわゆるセカイ系なのにセカイ系になりきれなかった印象です。 スケールが小さすぎる。 要は三角関係と家出少女のわがままに振り回されてその気になる話、 花火を通して…
まだ全てを見てはいませんが、 今クールで一番面白いドラマだと思います。 便利な世の中になったもので、 設定をすれば全てのドラマを自動で録画してくれます。 ここ2年くらいは撮り溜めしたドラマをまとめて見るのが趣味の一つ、 一話で見なくなるものも多…
近年話題となった アニメ映画「この世界の片隅に」の原作者です。 この作品を見てから、 「これは!」と思い気になっていました。 無名の庶民に光をあてる作風で、 一人の人間の力強さや可能性を緻密に描く様がなんとも言えない良さを引き出します。 その筋…