私は文章の力を信じている。
ただ、どう頑張っても直接顔を合わせた時の感覚に勝ることができないことがある。
顔を付き合わせると、
声や表情、佇まい。
緊張や期待、
体調の良し悪し、
そんなものまで読み取れる。
いくら精巧に恋文を書き連ねても、
直接会っての「好き」には敵わない。
そっけない文面に不安を感じても、
直接声を聞けば親しみを感じることもある。
便利にコミュニケーションを取れるようになったけれど、
情報の入り口はその多くが視覚から、
文章にすることで、
連絡事項は正確になる。
形にすることで風化させない。
そうした強みはもちろんある。
でも文章から受ける印象には誤解が多い。
勝手な印象で決めつけずに、
相手の本質を見極められる冷静さを身に付けたい。
顔を付き合わせることによる、
心の振れ幅の大きさを身をもって経験したから、
なおさらそう思う。