「自分を認めてあげること」
当ブログのテーマとして掲げているものの一つ、
しかし、
「ノーミスでなければ羽生結弦ではない」
彼自身から出た言葉、
完璧な演技、前人未到の大技、
それを目指さなければ自分ではない。
それができなければ自分ではない。
セルフブランディングの達人だと思う。
そんな彼自身はもともと自信家でもなんでもないらしい。
そこから自分の理想像を作り出して、
それに押しつぶされずに結果を残し続けている。
それがどれほどすごいことか。
ここまでできたならば上出来、
人より進んでいるから安心、
そうやって心の拠り所を自然と作るもの、
そんな感覚は彼には微塵もないのだろう。
圧巻のフリーも今回の世界選手権では2位、
演技後の表情を見ると間違いなく納得の演技だったはず、
「自分の納得できる演技ができればいい」
そんな風潮が強い中で、
それでも悔しさを露わにした。
「とにかく勝ちたかった」
「もっと強くならないといけない」
アスリートとして栄華を極めるも、
彼の掲げる「羽生結弦」はこんなものではないのだろう。
柔和で可愛らしい風貌だが、
本当に男らしい。
「男らしさ」ってこういうことなのかもしれない。
イチローさんの引退会見にもあった。
「あくまで測りは自分の中にある。
それで自分なりにその測りを使いながら、
自分の限界を見ながら
ちょっと超えていくということを繰り返していく」
結果が出ても出なくても、
自分を鼓舞して、
自分に挑戦し続けて、
挫折を乗り越えて自分を信じて、
その先にはじめて、
「自分を認めてあげること」ができるのかもしれない。
これでまだ24歳、
人としてどこまで大きくなるのか。
心から尊敬する。