「童貞のまま結婚した男」の記録

元「30代童貞こじらせ男」 30代後半まで童貞で、そのまま結婚した男の記録です。

理想ばかりがどんどん高くなっていく

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自分は周りとは違う。

これができたからあれもできるはず、


成功体験とともに、

どんどん理想が高くなっていく。


自分ならできるはず、

できないはずがないって、


なまじ挫折を経験していないと、

「手放すこと」が下手くそになって、

失敗したって「これが次の糧になる」って、

どんどん理想ばかりが独り歩きしてしまう。


だからどうしようもならないと、

自分のことがどんどん嫌いになって、

自尊感情は地に落ちていく。


バランス感覚を失った機体は、

フラフラしながらゆっくりと下降する。


余計な荷物を降ろしてあげないといけない。


そんなにたくさん持っていたって、

手に余るでしょ。


ほんの少しの大事なものだけを抱きしめて、

機体のバランスを立て直してあげないと、


「気がついているはず」


どれだけ「できる自分」を演出したところで、

何でもできるような天才ではないことを、


見えないところで努力して、

歯を食いしばって頑張って、

積み重ねたものが今の自分を作っている。


簡単に諦めたりするような、

そんなヤワではないでしょ。


頑張って耐えて、

なんとかしようと努力して、

それでもどうしようもなくて、

たどり着いた先が「イマ」のはず、


辛くて苦しい時間はしばらく続くもの、


「できる自分」を長いこと演出してきたから、

「できない自分」を認めてあげるのは一苦労、


だけれども、

その先にあるものに目を凝らしてみると、

少しづつ見えてくるはず、


「自分らしさ」という宝物が、


それを見つけようとして、

今まで頑張ってきたはずなのに、

いつしか目的は違うものにすり替えられていた。


誰かと比べて安心することにばかりこだわって、

舐められらいようにって、

認めてもらえるようにって、


「できる自分」はもちろん好き、

だけれども「できない自分」だって愛してあげないと、


自分の弱さを愛おしく思えたときに、

初めて自分を好きになれるもの、


好きなあの子の弱いところは愛しく思えるでしょ。

ならば自分にだって同じことができるはず、


「自分」にとって「自分」は特別だけれども、

そんな自分だって「みんな」の中のひとり、


過剰に自分を特別視してしまうと、

愛しすぎて、

馴れ合いすぎて、

期待しすぎて、

虐待しすぎて、

すべてが嫌になってしまう。


自分を信じるけれども、

期待しすぎないで、


愛してあげるけれども、

甘やかさないで、


頑張らせてあげるけれども、

虐待しないで、


生きるって難しい。