「童貞のまま結婚した男」の記録

元「30代童貞こじらせ男」 30代後半まで童貞で、そのまま結婚した男の記録です。

優しいだけが取り柄なんでしょ

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少し昔に女性から言われた言葉、


そう見えるということは、

私が差し出せるもの、


それを考えたときに、

その筆頭に挙がるものが「優しさ」なのかもしれない。


差し出せるものがあるだけいい。

そして差し出すと相手が喜んでくれるものだから、

なお良い。


皮肉を込めて言われた言葉かもしれないけれど、

自然と受け入れられている気がする。


対価を求めてはいけない。


大切な人に対して、

「優しさ」を差し出したいから差し出すのだ。


そうすることで、

「好きになってもらおう」だとか、

「いい人だと思われたい」だとか、


そんなことを目的としてしまうならば、

相手のことを都合の良い道具としか見ていないのだ。


優しくするくらいなんてことはない。

大切に思っているのだから、

それは当たり前のこと、


気持ちがすれ違って、

傷つけあって、

大切な人を信じられなくなっても、

「大切に思う気持ち」って、

心の奥に必ず潜んでいるはず、


今にも飛び出したいって、

外の様子をチラチラ伺っているのに、

「出てくるな」って押し込めて、


大切な人に対して、

イライラしているように接したりだとか、

無関心を装ったりだとか、

不満の捌け口にしてしまったりだとか、


「心は知っている」


イライラしているのは、

素直になれない自分に対してだってこと、


無関心を装うのは、

これ以上、醜い自分を晒したくないからだってこと、


不満の捌け口にしてしまうのは、

大切な人に甘えているからだってこと、


だからもっと素直になって、

大切な人には「大切に思っていること」を伝えればいい。


これ以上ないくらいにわかりやすく、

「大切に思っている」って言葉で伝えればいい。


どうしたらいいかなんて、

長い間、頭を悩ませるよりも、

そうしたほうが余程うまくいくのかもしれない。


大切だと思っていることに、

疑いようもないならば、

精一杯の「優しさ」を言葉に込めて、

一言だけ伝えればいい。

 

「大切に思っている」って、


その結果、

「優しいだけが取り柄なんでしょ」


そんなふうになじられたところで、

大切な人に気持ちが伝わるならば、

痛くも痒くもないのだから、

 

大切な人に大切だと思う気持ちを伝える以上に大切なことって、

この世にあるのかな。