「童貞のまま結婚した男」の記録

元「30代童貞こじらせ男」 30代後半まで童貞で、そのまま結婚した男の記録です。

泥臭く生きたい

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土の匂いがプンプンするくらいに、


勝算があるから挑戦する。

綿密に計画を立てて、

いろんな可能性を想定して、


そんな生き方に染まってしまった。


だけれども、

それではやりたいことは見えてこない。


儲かること、

評価されること、

できること、


それがやりたいこととイコールになればいいけれども、

大抵の場合そうはならない。


とりあえずやってみて、

失敗して、

その結果としてうまくなる。


子供の頃は当たり前のようにしていた気がするけれど、

立場を得るごとに失敗することが怖くなる。


積み重ねてきたものを失うかもしれない。

失うどころかマイナスになってしまうかもしれない。

前に進むこと自体が怖くなるかもしれない。


自由な時間をうんとたくさん与えられたときに、

やりたいことがあるかどうか。


細かいことは思いつくけれど、

大きなことはなかなか思いつかない。


思いついたとしても、

それを実現する行動力が伴わない。


一人で海外に行ったり、

宿も決めずに1週間放浪の旅をしたり、

20代はそれをするだけの元気があった。


「なんだか年をとった気がするな」

よく浮かぶフレーズ、


年は徐々にとるものではない。


ある出来事に直面したときに、

絶望を知ってしまったときに、

一瞬で老けてしまう。


一歩踏み出すことに苦労するようになってしまったけれど、

まだまだ歩ける足はあるし、

そこそこ弾む心を持ち合わせている。


いつだって「イマ」が一番若いのだ。


泥にまみれて、

しぶとくファールで粘って、

塁に出たらここぞとばかりに足で稼いで、


そんな風に生きたい。

 

そう思えるうちに、

心が固まってしまう前に、

そうしておいたほうがいい。


立ち止まる時間はもう終わり、

一歩一歩を確かめるように、

慎重に慎重に進んでここまで来たじゃないか。


不安なことはだいぶ減ったでしょ。

できなくなったことはだいぶ減ったでしょ。


何かを失った経験は、

必ず何かを教えてくれるはず、


失った手足の代わりに生えた羽で、

羽ばたくときはいつだって「イマ」なのだ。

 

「お前に華麗なんて言葉が似合うと思うか赤木。

お前は鰈だ。泥にまみれろよ」

 

魚住さん、おっしゃる通りです。