辛い。苦しい。
何か特別なことがあったわけではないのに、
いつだって夜、
夜中にふと目が覚めると、
たまらなく辛いことがある。
正体のわからないものが、
たまらなく怖くて、
心のざわつきを抑えることができなくて、
それを落ち着けるまでは寝付けない。
そんな時は、
まず呼吸を整える。
そして、
「大丈夫」って自分に言い聞かせる。
それでもダメだったら、
音楽の力に頼る。
朝まで目が覚めなければ、
何事もないはずなのに、
どうもそうはいかない夜がある。
睡眠は思考の整理、
その過程で何かに引っかかってしまうのだろうか。
思い当たることは一つ、
どんなに遠ざけようとしたって、
割り切ったように思ったって、
「あの子のこと」を考えているのだ。
もう結婚しているんだよ。
手の届かないところにいるんだよ。
そんなことは何度も言い聞かせている。
理屈ではないのだ。
いつになったらこの呪縛から解き放たれるのだろう。
どうやらまだ時間が足りないようだ。
変わりのピースで埋めようとしても、
形が合わずにうまくはまらない。
他のピースがかたどる空間は、
「あの子の形」
自分が変わるしかないのだ。
経験していないことを経験して、
価値観を少しずつアップデートして、
はまりそうなピースを見つけたら、
そのピースに合わせて他のピースを組み替えるのだ。
そうしなければ、
いつまで経っても前に進めない。
「理想の未来」
完成したパズルの絵柄はわからない。
完成するかどうかもわからない。
だけれどもそれを信じて歩みを進めるしかない。
いろんなピースを組み合わせて生きてきた。
その先の今、
新しいピースを組み合わせるために、
捨てなければならないピースがある。
そうやって頭を悩ませて、
いろんなことを諦めて、
いろんなことを掴み取って、
そうやって、
パズルを組み立てていく。
まだまだ時間をかけてもいい。
そういう種類の人間なのだ。
いろんなことを簡単に割り切って、
次への推進力に変えられるような人間ではない。
不器用なのだ。
たまらなく、
不器用なのだ。
そのままでいい。
じっくりと丁寧に、
世界で一番素敵なパズルを完成させよう。
自分にとって、
世界で一番素敵な相手と共に、