いろんなシチュエーションはある。
理想の彼女だったり、
理想の結婚相手だったり、
不誠実な関係まで含めればキリがない。
そうやって一人を選ばずに細分化して、
「理想」というものを明らかにしすぎるから、
結婚は遠のくのかもしれない。
だからこそ、
あえて全ての根幹となる、
「理想の女性像」
それに絞ってみる。
それを聞かれた時に真っ先に思い浮かぶのが、
ナウシカ、
「風の谷のあの人」である。
基本的に女は保身に動く生き物、
今はだいぶ変わっても、
内助を生業をしてきたものだから、
リスク回避のためならばバッサリと切り捨てる。
その変わり身は見事なもの、
秋の空もビックリだ。
一括りにするのは強引かもしれないが、
そういう人が比較的多い。
母性にも限界があるから、
母性の安売りはしないのだろう。
経験からそういう姿を嫌というほど見てきたから、
勇敢な女性に惹かれる。
慈愛にあふれていて、
他人のために自分の身を危険にさらすことを厭わない。
「姫様」「姫姉さま」
誰にでも慕われる優しさと、
大切なものを守るための強さを持ち合わせている。
抑えられない怒りに身を晒した時に、
「自分が怖い」と嘆く姿は、
人として忘れてはいけないもの、
人も動物も昆虫も植物も分け隔てはない。
世界を慈しみ、世界を憂う。
母性の象徴みたいな存在、
まるで聖人のようだ。
おまけに胸が大きい。
さすがは宮崎駿監督だ。
人の業により世界は腐海と呼ばれる毒地に侵食され続ける。
そんな世界の覇権をめぐる大国の争いを尻目に、
世界を慈愛で包み込む一筋の光、
やがて明らかになる。
「腐海は再生への過程だということが」
世界を破壊し尽くしても、
なおも争い続ける人の業、
何十年も前から、
世界の行く末は危惧されていた。
愛機メーヴェは後継者のテパに託されて、
ナウシカは森へと消えていく。
「世界を照らす光」としての役割を終えて、
映画の方はほんの一部、
原作の方は読み応えがある。
部屋のどこかに眠っているはず、
引っ張り出してみようかな。
ナウシカに恋をしてしまうかもしれない。