どこかで聞いたような言葉ばかりが溢れている。
その言葉で世相が作り出される。
「共感」によって自分をアップデートするならばいいけれども、
まるごとコピーして自分のものにしてしまう。
そういうことばかりしていると、
言葉が薄っぺらくなってしまう。
言葉には「覚悟」が必要、
そして言葉を発する人が思っているよりもずっと、
その「覚悟」の有無に聴衆は気がついている。
どこかにカンペでも出している人がいるの?
そんなテンプレ回答ばかりしていてさ。
本気でそう思っているの?
立場を守りたいだけじゃないのかな。
そうやってどんどん自分を殺していく。
「こうあるべき」だとか、
「こうでなければならない」とか、
そんなことにばかり縛られて、
気が付くとレールの上から抜け出せない。
私は一生懸命に生きている人が好きだ。
そしてそれを食い物にする人が死ぬほど嫌いだ。
立場はなくて、
周りから認められなくて、
もがき苦しんで生きている。
そういう人が本当の「人」なんじゃないかな。
敷かれたレールの上を、
レールが敷かれていることにすら気が付かないで、
得意気に「自分の人生」を気取って生きている。
それって誰かに生かされているだけなんじゃないかな。
それだけならばまだいいけれど、
誰かが言ったもっともらしい言葉を振りかざして、
それを矛にして誰かを傷つける。
それを盾にしてちっぽけな自尊心を怯えながら無様に守っている。
本当にそれでいいの?
自分の人生、本当にそれでいいの?
自分の言葉で話そうよ。
もがき苦しむ中で浮かんできたものが、
自分の言葉、
誰の言葉を引用する必要なんてない。
言葉に権威を結びつけてしまったら、
それはもう自分の言葉ではない。
ビジネスのテクニックとしては有効だけれども、
それを無闇に使いすぎると、
プライベートとの区別がつかなくなってしまう。
思うように動いてくれなくて、
どうしようもなく厄介なやつだけれども、
私は自分と心を大事にしたい。
そして、
誰に馬鹿にされたって、
そこから出た自分の言葉を大事にしたい。