ヤクルトスワローズの村上宗隆が、
セリーグの新人王を獲得した。
19歳ながら36本の本塁打を放ち、
96の打点を上げる。
どちらも高卒2年目以内としては日本新記録、
逸材の揃う「清宮世代」
その中でも頭ひとつ抜け出して、
将来の日本の4番として期待される逸材、
来年はバレンティンが抜けることになれば、
チームでもシーズンを通して4番に座るかもしれない。
その村上だが、
高校では捕手を経験するも、
打撃に集中させたいとの理由で、
プロ入りと同時に内野手に転向した。
だけれども行動を見ているとガッツリ捕手タイプ、
最年少ながらピンチではまっさきにマウンドに向かって、
積極的に周りを鼓舞する。
上下関係の厳しいプロ野球界で、
「雄平さん声出して下さい」だなんて、
35歳の大先輩をいじる図太さ、
それでいて気配りは抜群、
シーズン終了のセレモニーで、
小川監督が受け取った花束を係に渡すために、
まっさきに駆け寄ったのが19歳の村上だった。
それを見て、
「これは大物だな」
そう思った。
打席の佇まいだけではない。
人としてもどっしりとしている。
「打てる捕手」に光が当たる昨今、
今年はパリーグMVPとなった西武の森友哉が史上4人目となる首位打者を獲得した。
長いプロ野球の歴史で4人しかいないのだ。
それほど捕手にかかる守備の負担は大きいもの、
だけれども、
村上にはそれを期待してもいいのかもしれない。
攻守にわたるチームの要、
そんな未来像に期待してしまう。
一年間守ってみたけれど、
内野守備はどこかおぼつかない。
サードはもちろんファーストでもまだまだこれから、
それならば捕手で伸ばす選択も遅くはない。
森友哉だってしばらくはDHで出場していたのだから、
多少打撃成績は落ちたとしても、
これから先のチームのことを考えたら良い選択だろう。
野球ファンの間では、
事前の空気感に反して、
プレミア12が思いのほか盛り上がり、
日本の優勝という形で幕を閉じた。
さらに来年は東京オリンピックを控えている。
4番キャッチャー・村上、
可能性は限りなく低い。
文字通り「夢」だ。
だけれども、
そんな夢を思い描くだけの魅力が、
村上宗隆にはある。
ヤクルトスワローズの「村上宗隆」
いつかは日本を背負う選手、
野球に興味のない人たちにも
この名前を覚えていて欲しい。