立ち返るべきところ、
そういうものを持っていないと、
立場やら環境に紛動されてしまう。
私にもそういうものがある。
ハタチそこそこのときは、
それこそ命懸けで理想のために駆けずり回っていた。
だけれども徐々にカタチだけになってしまい、
挙げ句にはどこかに追いやられてしまう。
あんなに大事にしていたものなのに、
心の奥底に押しこめて、
もはやどこにあるのかさえもわからない。
あんなに大事にしていたものなのに、
時は無情なものなのだな。
ふとした時に湧き立つ何か。
そのエッセンスだけは息づいているようだ。
「怒り」が生まれる。
功名心ではない。
自己存在を証明するために、
湧き立つ何か。
そこに心の底から求めているものの、
答えがあるのかもしれない。
「原点」
もう一度、丁寧に思い起こしてみよう。
何のために命を紡いでいるのか。
何を掲げて時を刻んでいるのか。
それが明確な人は強い。
知識も経験も、
積み重ねては来たけれど、
熱量は失われてきた。
「人生なんてこんなもの」
天井が見えてきてしまうと、
そこで諦めてしまうようになるのかな。
命なんていらない。
理想を築くための礎になれればそれでいい。
そういう熱量が、
確かに私にもあった。
もはやその欠片も残っていないけれども、
その時の自分に恥ずかしくないだけの生き方はしたいものだ。