異性に幻想を抱いているうちに結婚した方がいい。
どんどん踏み出せなくなるから、
恋愛で傷つくほどに、
異性を敵視するようになる。
「どうせ」だとか、
「やっぱり」だとか、
そのうちに、
うまく行かないことに安心するようになる。
色々なものを捨てて、
一緒になる覚悟をしなくて済むから、
婚活を続けるほどに、
自尊感情を傷つけられている人ばかりを見かける。
もちろん私も含めてだけれども、
若ければそれほどでもないのかもしれない。
だけれどもいい歳をして婚活している人は、
それなりに傷を抱えて生きている。
だから異性にあまり期待をしていない。
どこか癒えない傷を隠すように見える。
「充実した生活」
そういうものを隠れ蓑にして、
「1人でも大丈夫なんだけどね」
まるでそう主張しているみたい。
先のことを考えて、
動かなければいけないから、
とりあえず動くのだ。
「婚活」って、
きっとそういうもの、
だから傷が浅いうちに、
まだ自尊感情が高いうちに、
大して後先も考えずに一緒になった方がいい。
考えれば考えるほどにこじらせて、
遅れれば遅れるほどに妥協出来なくなって、
「異性」という違う生き物を受け入れられなくなる。
1人でいる時間が長いほど、
抗体ができてしまうのだ。
だから異性に対してアレルギーが生じる。
花粉症と同じ原理、
「結婚できない病」
そのうちそういう病にかかる。
現実には存在しないような理想像を打ち立てて、
少しでも納得できなければ切り捨てる。
出会いを重ねているのに、
うまく行かなくなると、
どこかでホッと胸を撫で下ろす。
そんな理想にドンピシャの人など、
出会えるわけがないのだから、
処方薬は2つだけ、
「理想像を見直すこと」
「燃えるような恋の病にかかること」
妥協するか。
盲目になるか。
ナウシカのような女性が目の前に現れて、
私と恋に落ちることなどない。
それならば、
理想とは違う相手でも、
燃えるような恋に落ちてみたいものだ。
頭で考え過ぎるからいけない。
去年はそういう相手に出会えたのだ。
インフルエンザはゴメンだけれども、
「結婚できない病」でいるくらいならば、
「恋の病」にかかりたいものだ。
ある人が言っていた。
「結婚できない人生よりは、
結婚してうまく行かなかった人生の方がいい。
だから結婚することに決めた」
私もそう思う。
結婚をしてみた方がいい。
たとえうまくいかなかったとしても、
さて、
恋の病のウイルスは、
どこに蔓延しているのだろう。
周りは結婚ラッシュ、
ここも、あそこも、まさかのあの人まで、
私の周りにも、
感染者はたくさんいるようだけれども、
どういうことか私は感染しないようだ。
困ったことだ。
「恋の病」にまで抗体ができているのかもしれないな。
原作を少し読んで気になっていたので映画を見た。
あんなに真っ直ぐに、
人を好きになることって、
これから先にあるのかな。
あんなに真っ直ぐに、
「好き」を伝えてくれる人って、
この世にいるのかな。
高校生の恋、
今更ながらそういうものに憧れる。