苦しいよ。
もうここから逃げ出したいよ。
なんでこんな目に合うのだろう。
私だけ、なんでこんな目に、
「勘違いしちゃいけない」
世の中に苦しみはたくさん溢れているのだ。
それこそ想像もできないような苦しみも、
たくさん、たくさん、溢れている。
人はおめでたい生き物だから、
「他人事」ではなくて、
「自分事」になった途端に、
直面した苦しみを何倍にも感じる。
「まさか自分がこんな目に合うとは」
そうやって苦しみを遠ざけているけれど、
何十年も生きていれば、
そういうことの一つや二つはある。
統計的に見てなんの不思議もないことだ。
それを大袈裟に喚くものだから、
傷口は広がるばかり、
「いい加減にやめたらどうなの?」
自分をかわいそうな奴に仕立て上げることは、
そんなことをしたって慰めにもならないでしょ。
「かわいそう」
かわいそうなやつのままでいることがかわいそう。
自分で自分を哀れんでいるのだから、
その先に成長はない。
「負け組の条件」
別に無職だろうが、
病気だろうが、
体が不自由だろうが、
婚約者に逃げられようが、
犯罪者の子供だろうが、
そんなのは負け組ではない。
自分をかわいそうな奴だと思い込んで、
そこから這い上がろうとしない奴が、
そういう奴が負け組なんだよ。
「勘違いしちゃいけない」
高収入だろうが、
資産があろうが、
スポーツ万能だろうが、
素敵なパートナーがいようが、
名声を手にしてチヤホヤされていようが、
その立場にあぐらをかいていたら、
そこから先の成長はない。
現状に甘んじたらそこで終わり、
そこから手に入れられるものは、
死んだら全て消えてしまう少しばかりの優越感だけ、
努力し続けられる人が幸せなんだ。
そして、
努力が報われた時に、
人目も憚らずに大泣きできる人が幸せなんだ。
そういう人が、
本当に幸せな人、
「勘違いしちゃいけない」
幸せって、
自分の内側から湧き出てくるもの、
口をパクパクと開けているだけで、
誰かが運んできてくれるものではない。
どんなに恵まれていても、
どんなに苦しんでいても、
勘違いしちゃいけないのだ。