私があまりにも優柔不断で、
「とりあえず」という選択肢を持ち合わせていない、
理性ガチガチのこじらせ男だからだろう。
「可もなく不可もなく」
そういう恋人候補を目の前にして、
「誠実」と「不誠実」の差について、
考えを巡らせている。
「少し」を少し超えるくらいには年下、
まるで昔の私をみているような、
ど真面目で不器用な身持ちの堅い印象、
「裏切らないな」
そういう安心感がある。
だけれども、
「スパイス」というべきか、
面白味という点ではあまりない。
周りの女性から見た私は、
きっとこういう印象なのだろうな。
そういうお相手、
そんな女性が私に対して少し前のめり、
「優しくて誠実で話を聞いてくれる」
お決まりのやつだ。
私のいいところって、
きっと、それくらいしかないのだな。
次の約束をした。
先に進みたいとは思う。
意図して人を傷つけるようなことはしない。
そういう魅力のある人だ。
年上のお姉様か。
年下のお堅め女子か。
また不自由な二択を迫られる。
前回の選択は「どちらも選ばない」だった。
心から「好き」と思えた人との失恋直後だったから、
というのは多分にあるけれど、
「とりあえず」では選べない性格なのだ。
だけれども、
そろそろそうも言ってはいられないお年頃、
ブランクが長すぎるから経験を積むためにも、
先に進んでみたほうがいいことはわかっている。
さて今回はどうするか。
次に会うことでたまらなく好きになるということは、
経験上おそらくないだろう。
トキメキは初対面でほぼ決まるのだ。
だけれどもそんな出会いって、
10人と会って一人しかなかった。
あと10人に会うというのは、
気力的にとても無理だ。
そうなると、
選択肢から選ぶのかな。
だけれどもその先にあるものに、
私は心から幸せを感じられるのかな。
心から「好き」と思えないのに、
先に進むことって不誠実じゃないのかな。
そんなことばかりに思いを巡らせる。
また前と同じだ。
ヤキモキしていて、
「どちらからも選ばれない」ってこともある。
どちらも複数の相手と同時並行なのだ。
これだからアプリは向いていない。