人は儚い生き物だから、
すぐに一喜一憂してしまう。
「今の苦しみがずっと続くわけではないんだよ」
そんなことは頭では理解していても、
一度甘美な思考の悪魔に惑わされてしまうと、
悪い方にばかり流されてしまう。
生活が乱れると、
そこからは早い。
寝られなくなり、
食べられなくなり、
冷静さを欠いていく。
ゼロに近い確率のことまで含めて、
最悪ばかりを想定して、
そんな妄想に押しつぶされて、
心は音を立てて崩れていく。
「あっ、壊れたな」って、
きっとその瞬間は自分でも分かるくらいに、
だからとにかく誰かの側にいること、
信頼できる誰かの側にいること、
そして包み隠さずに全てをさらけ出すこと、
受け止めてくれる誰かがいれば、
それだけで自分を客観的に見ることができる。
いかに自分が思考の悪魔に惑わされているか、
無意味なこだわりに支配されているか、
気が付いてしまえばたいしたことではない。
人は自分の殻に閉じこもっていると、
どんどんそこから抜け出せなくなってしまう。
苦しいこと、
辛いこと、
どんどん積み重なって、
捨てることができなくなる。
そしてだんだん、
その重さにも鈍感になって、
気がついた時には身動きが取れない。
だから誰かの手を借りること、
躊躇なく差し出された手を掴む。
それって「弱さ」ではない。
弱みをさらけ出せることは「強さ」
人って頼られることが好きなのだ。
そしてみんな自分の「弱さ」に怯えて生きているのだ。
それを知っていれば、
少しは世界が明るく見えるでしょ。
人の弱みを食い物にする奴は総スカン、
みんなが弱みをさらけ出してそれを補い合える。
そっちの方が効率が良いはずなのにね。
信頼できる人を増やすこと、
そして弱みをさらけ出せること、
それができればきっと、
潰れてしまうことはないんじゃないかな。