モザイクがかけられていて、
大事なところが見えないのだ。
いやらしい話ではない。
人の心の話、
下心を隠して近付く。
表には心にもない「好き」
そういう時に限って、
それはもっともらしく聞こえてしまう。
それを武器にして心を掴もうとする。
そういう奴もいる。
だけれども、
心からの「好き」
何度も喉元まで上がって来ても、
なかなか体の外に出てはくれない。
「好き」
大気を震わせて、
あの人の耳まで届いたら消えてしまう。
形には残らない物だけれど、
言葉には「重さ」がある。
大気中をふわふわと漂っているくせに、
「ずしり」と、のしかかる。
人の心だけが感じる事のできる。
そんな「重さ」
その「重さ」を感じる事ができない。
それってモザイクのかかった世界で、
その中で生きているようなものなのかな。
ふわふわと漂って、
本人だけは幸せなのかもしれないけれど、
心からの「好き」を、
言葉に乗せて伝えることって、
裸を見せるようなものなのかな。
どこも隠されていない、
無防備なままで、
相手と向かい合うってことなのかな。
傷つくことを恐れるほどに、
なかなか表には出せない。
きっと心ってそういうもの、