私はおそらくバカではない。
そしておそらく「小賢しい」部類に入るのだろう。
私のような「小賢しい」チームに属する人間は、
居場所を見つけるのに苦労する。
変に同調圧力を嫌悪して、
損をしないように「搾取」に敏感になる。
群れて集団の中に埋もれることを厭うくせに、
人から尊敬を集める才覚があるわけでもない。
ささやかな自分だけの城があればいい。
だけれどもそこに閉じこもっていると、
人肌恋しくて何かに属したくなる。
何とも厄介なものだ。
はっきり言ってめんどくさい。
交友関係は広いほうだ。
休日に予定のないことが珍しいくらいには、
だけれどもこういうことになると、
途端に予定がなくなる。
飲み会がない。
婚活できない。
ジムにも行けない。
街に遊びに行く気にはならない。
図書館すらやっていない。
連絡を取っても「会おう」とはならない。
ない。ない。ない。
予定がない。
「自粛」という名のハードル、
それを越えてまで敢えて会うほどの、
深い関係の友人がいないということだろうか。
「居場所」って、
誰かといればいいってわけではない。
スケジュール帳とにらめっこして、
隙間がないことで満たされる自尊心、
そういうものの軽薄さだとか虚しさ、
今回のことでそれを学んでしまったな。
「自粛」という名のハードル、
そんなものは気にもしないで、
自然と一緒にいることを選択できる人、
横着や不用心ではない。
細胞が、心が、
自然とそういう選択をする相手、
私にはそういう人がいないのだ。
それって、
とても寂しいことなのだな。
私の居場所って、
どこにあるのだろう。
誰の心の中にあるのだろう。
異世界にでも召喚されて、
合成素材でも集めながら、
伸び伸びと自然の中で生を実感する。
そんなスローライフを楽しみたい。
ジョブは赤魔道士みたいな器用貧乏がいい。
赤魔道士はまさに私みたいだ。
決め手のない器用貧乏、
やることがないからって、
アニメの見過ぎかな。