「不要不急の外出は控えて下さい」
そう言われれば言われるほどに仕事は増える。
人が動かない分だけ物が動くのだ。
分刻みのスケジュール、
とにかく時間に追われている。
マスクをしないで届けに上がると、
「非常識だ」と罵倒される。
会社は支給なんてしてくれないのに、
社会は止まっても止まることを許されない。
「私だって不安なのに」
朝から晩まで重い荷物を運んで、
皆さん気が立っているものだから、
自分が頼んだくせに届けると邪魔者扱いされて、
「もうやっていられない」
便利になればなるほどに、
「便利なこと」が「当たり前」になる。
その陰で働く人たちの努力があって、
それで成り立っている「当たり前」なのだ。
人はいつだってそう。
「当たり前」が「当たり前」になると、
そんなことも忘れてしまうのかな。
「それが仕事だろ」って、
それはそうだけどさ。
業務内容に、
「マスクをしていないから罵倒される」
そんな項目は含まれていない。
「感染するかもしれない」って、
不安を抱えながら汗水流して外を駆け回る。
誰かがやらなければならない仕事、
生活を守るために、
誰かがやらなければならない仕事なんでしょ。
届ける側も心の通った人間だ。
そして大事な仕事を担っている。
そんな当たり前のこと、
簡単に忘れてはならない。
負けるな。
運送業者の方たち、
コロナに負けるな。