「童貞のまま結婚した男」の記録

元「30代童貞こじらせ男」 30代後半まで童貞で、そのまま結婚した男の記録です。

医療関係者たちを応援したい 〜コロナに負けるな⑩〜

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医療崩壊

そういう声が聞こえてきて久しい。

 

奥様が看護師、

そういう知り合いから聞いた。

 

「嫁が大変すぎて、

医療崩壊」よりも先に「家庭崩壊」が起こりそう」

 

支えるご家族も大変なのだろう。

 

日本でもようやく騒ぎ始めた頃の武漢で、

使命を果たすと決めて、

自らの結婚式をキャンセルしてまで患者の治療にあたり、

そのまま感染して亡くなった医師がいた。

 

医療従事者の使命感というか、

覚悟というものはすごい。

 

私なんか自分の命と向き合うことも怪しいのに、

毎日、誰かの命と向き合うって大変なこと、


ある看護師は生活ままならず、

仕事以外はほとんど寝て過ごしているみたい。

 

自分の危険を顧みる暇などない。

ただでさえ忙しいのに、

次から次へとひっきりなしに、

 

しかも感染症だ。

格段に神経を使う。


不安を抱えながら、

家族のことを思いながら、

手足を止めることはできない。


ただただ気力を振り絞り、

家にたどり着くと何もできずに倒れ込む。

 

出勤時も退勤時も、

外出しているだけで冷たい視線を向けられる。

私は毎日戦場に向かっているのに、


「私って何のために生きているのだろう」


風呂上りのハーゲンダッツも、

寝る前の心地よいひと時も、

しばらく味わうことを忘れていたな。

 

そんな日々を送っているのかな。


大丈夫、


何もできない時間は必要だ。

そんな時はただ休んでいればいい。

自分を思い切り甘やかしてあげればいい。


あなたは命と向き合って、

とても疲れてしまったのだから、


とても大変なこと、


だけれども、

それは誰かがやらなければならないこと、

あなたはその役割を全うしているのだから、


雑音は耳に入れないで、

優しい言葉だけに耳を傾けて、

今はゆっくり心と体を休ませてあげればいい。


あなたがいなければ、

あなたを必要とする多くの人が、

生きる力を失ってしまう。

 

自分も入院した時にそうだった。

 

その励ましの声が、

何気ない気配りが不安をかき消してくれる。


だから誰かを励ますために、

その力を補充するために、

ただただゆっくり休めばいい。


「医療関係者」


一口に言っても、

色々な役割があるだろう。

 

きっとそのどれもが命を支えている。

一つ欠けただけでも物事はうまく回らなくなるのだろう。

 

病院の受付の方、

「会計が遅い」って罵倒されているのを見たことがある。

 

病院と言うのは不安が渦巻くところだから、

人は正気ではいられない。

 

不安だったのだろう。

診察から出てくると私の隣に座って、

そのまま携帯を取り出した初老の婦人、

 

誰かに話を聞いて欲しい。

「久しぶり、今、病院でがんだと診断されたの」

って、

おもむろに話し出した。

私は本を読みながらも聞き耳立ててしまった。

 

病院って、

きっとこういうことが日常なのだろう。


見えないところで、

知らないところで、

患者の不安からくる、

抑えようのない悪意に晒されて日々耐える。

 

そんな苦労がきっと、

たくさんの命を支えている。


だから負けるな。

医療関係者たち、

コロナに負けるな。