「童貞のまま結婚した男」の記録

元「30代童貞こじらせ男」 30代後半まで童貞で、そのまま結婚した男の記録です。

ゲームが人に与える効果

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近ごろ時間ができたものだから、

久々に連絡を取った友人に誘われてアプリのゲームを始めた。

 

それまでは気にもしなかったが、

意識すればやたらとCMをしているやつだ。

このシリーズの往年の名作は一通り経験している。

 

名前は伏せるけれど、

オートバトルだからテレワーク中も勝手に進めてくれるし、

コツコツとやればやるほどにキャラは強くなる。

 

なるほど、リアルは進まなくても、

ゲームの中では先に進んだ気になれるのか。

 

この点は確か、

精神科医香山リカさんが語っていたはず、

調べてもエビデンスはなかったのだが悪しからず、

 

「何も進まない」

 

それどころか、

いくら努力しても後退することもある。

リアルは努力の報われないことばかりだ。

 

掛けた時間が水の泡になることばかりだし、

「人間関係」という正解のないものと向き合い続けなければならない。

 

自らの意思で始めたわけでもないのに、

どうしようもないハンデを背負わされていることもあれば、

世間で言う攻略法と寸分違わない行動をしても、

クリア出来ない課題などザラにある。

 

「人生」ってまさに無理ゲーだ。

だから努力の報われるゲームに人はのめり込む。

 

人は居場所のないことには耐えられない。

だから居場所を求める。

 

ゲームの世界では自分は成功者、

他の人ができないことをやっている。

そうやって自尊感情を高める。

 

ゲーミフィケーション」って、

ビジネスやマーケティングにも応用されているけれど、

「積み重なる数字」には魔力がある。

 

人は数字の積み重なりに快感を覚えて、

その虜になる。

 

私もよくやっていることだけれども、

努力するためには達成可能な目先の数字を目指して、

それを達成したらすぐにまた少し先の目標を立てる。

それが効果的らしい。

 

例えば筋トレをする時に、

まずは10回を目標にやる。

そのあとは15回、そして20回と目標を上げる。

最後は「あと一回」の繰り返しだ。

そうやって限界まで追い込む。

 

その積み重ねで少しずつ限界を超え続ける。

それこと「数字の魔力」だ。

 

だからゲームにハマるって、

「数字の魔力」に魅了されるってことなのかな。

 

リアルでは満たされない欲求を、

数字の積み重ねとともに実感する。

 

人は報われる努力が好きなのだ。

自分の努力を信じるために、

そしてゲームの世界では英雄になれる。

 

その射幸心を煽るビジネスモデル、

それでプロ野球の球団を持てるくらいだから、

なんともうまくできているものだ。

 

「先に進んでいるかわからない」

 

そんな情勢だから、

確かなものが欲しくて、

「感染者数」や「株価」なるものに夢中になる。

 

鬱々とした不安を癒すために、

ゲームの中では前進していれば良い。

 

やるべきことはしっかりとこなした上で、

それに夢中になっていれば、

気がついた頃には状況は変わっているかもしれない。

 

生活を乱さない範囲内で、

ゲームに夢中になるのも悪くないのかもしれない。