率直に思うのが、
「野球のある日常っていいな」ということ、
むしろテレビで見る分には無観客の方が臨場感がある。
普段は声援で聞こえないけれども、
こんなにもベンチから声が飛んでいるのだ。
無機質ではなくチームスポーツ、
そういうことを実感できる。
幸いなことに地上波で、
セ・リーグの3カードを1試合ずつ見ることができた。
その印象をまとめる。
※私はヤクルトファンなのでご承知を
【ヤクルト-中日】
いつもただでは終わらないカード、
初戦から荒れに荒れ中日の逆転勝利、
中継ぎの差が現れた。
ヤクルトは打撃の破壊力は健在、
昨年最下位から浮上の鍵は5番以降の打線、
5番塩見にかかる期待は大きい。
投手陣は格段に良くなっている。
石川、小川は試合を作り、山田も好投、
イノーア、スアレスはオープン戦で結果を出している。
先発に目処が立ち中継ぎの枚数も増えた。
中日は中継ぎの量、質共にリーグ随一、
変則が多く嫌らしい投手を揃えている。
ルーキー橋本もいい球を投げていたので、
勝ちパターンに割って入るようならば面白い。
打線の鍵は調子の上がらない2番平田、
中軸はしっかりしておりバランスの良い戦力、
【巨人-阪神】
巨人の3連勝、
大きく仕上がりの差が出た3連戦、
巨人は投打共に隙のない戦力を揃えた。
憎らしいほどだ。
去年は全く戦力にならなかった中島の好調が窺える。
4番岡本は絶好調、貫禄はさらに増した。
長打力を不安視されたパーラは蓋を開ければ2本塁打、
嬉しい誤算だろう。
投手陣も粘り強く先発が試合を作り、
盤石のリリーフ陣、
外国人枠を実にうまく使っている。
阪神は今年の「バースの再来」ボーアが大ブレーキ、
糸井とマルテ以外に怖さのない打線が課題、
先行される展開、
投手陣はお試し感が強かったのだろう。
先発は試合を作っている。
層は厚いのでこの3連戦は布石か。
【横浜-広島】
あわや3連勝のカープ、
それを劇的に防いだ横浜、
地力の差は感じる3試合、
カープの戦力は問題ない。
巨人に次ぐ充実度、
打線の鍵は2番菊池、
鈴木誠也を筆頭に中軸の破壊力は抜群なので、
そこに繋ぐ菊池が上がってくるかどうか。
投手陣は充実、
大炎上のスコット、
懸念は抑えをどうするかだけれども、
枚数は他球団より揃っている。
ルーキー森下の凄み、
これほどとは思わなかった。
重く速いストレートに切れ味抜群のカットボール、
縦に割れる遅いカーブだろうか。
それを制球よくコーナーに投げ分ける。
初登板で圧巻の投球、これはものが違う。
初めてのプロの世界、
疲労はあるだろうが投げ続ければ二桁勝てる。
新人王候補の筆頭だ。
横浜は見極めの段階か。
打撃は相変わらずの破壊力、
先発は安定している。
打線を固定していない状態、
筒香が抜けて4番佐野の出来が大きく左右する。
今のところは結果を出している。
この3連戦ではリーグで最も判断できないチーム、
まだまだお試し状態、
打線と中継ぎを固定できるかどうか。
【総評】
巨人が頭一つ抜けていて、
それを追いかける広島、
例年と変わらない構図か。
その下は団子状態も、
中日、横浜が続き、
阪神、ヤクルトが追う構図、
我らがヤクルト、
高津監督はセオリー通りを貫く監督、
例年以上に若手に求められるものは大きい。
3連戦を見て下馬評を覆すような戦いはできていないが、
Aクラスを狙えないほどではない。
楽しみな若手は多い。
4番村上は貫禄を増した。
他に投打に一人ずつでもブレイクすれば面白い。
火曜日からは6連戦が続く。
一気に駆け抜けるシーズン、
若手の伸びたチームが制するだろう。
本当に野球が始まったのだ。
そのことがただただ嬉しい。
頑張れ!
プロ野球!