6月24日、
去年1年間で唯一楽しかった1か月、
その始まりがこの日だった。
「思い出はいつの日も雨」
それを地で行くような日々だった。
アプリでの婚活、
「こんなに話しやすい人がいるのか」
おそらくお互いにそう感じたはず、
初対面なのに、年の差があるのに、
気が付くと帰り際には、
お互い敬語を使わなくなっていた。
その日は手を振って名残惜しそうに別れる。
休みが合わずになかなか次の予定は決まらない。
それだけで、たまらなくヤキモキした。
そんな中、彼女から提案があった。
「電話してもいいですか?」
不安を感じながら時間を決める。
「寝る前くらいの時間がいい」って、
その言葉に胸をなでおろす。
1時間ばかり話をして、
仕事のことでとても悩んでいると相談された。
「ありがとう」って、
「また明日からも頑張る」って、
最後はそういってくれた。
充実感に包まれながら電話を切った。
深まる二人の仲、
そして約束の日、
彼女の見たかった映画を見に行く。
無邪気な姿、
無造作に肩に置かれる手の重みから、
確かに存在する目の前の彼女を感じる。
映画の最中、
初めてみる眼鏡姿、
時折聞こえる笑い声や悲鳴、
彼女の熱を隣に感じながら、
思いは募る。
帰り際にタイミングを見計らい、
うまいこと手をつなぐ。
「エスカレーター」
1段先に踏み出す私に合わせるように、
「トン」って隣に並ぶ彼女、
幸せを感じた瞬間だった。
恥ずかしがって話題を逸らし、
繋いだ手を離して掌を見せる彼女、
繋ぎ直した手の結び方は、
互いの指を指の間にしっかりと結ぶ恋人つなぎ、
直接会うのはまだ2回目だったから、
悩んでいたけれどこの雰囲気だ。
勇気を出して思いを伝えた。
「付き合ってほしい」って、
すると、
「もう少し考えたい」と彼女、
その日も冗談を言いながら、
手を振って別れた。
次の約束までは時間がある。
募る思い。
電話で祝ってくれた誕生日、
「いっぱいデートしようね」って、
随分先まで楽しそうに二人の予定を決める時間、
「こんな時間がいつまでも続けばいい」
そう思っていた。
だけれども約束の日は、
彼女の仕事でキャンセル、
その数日後、
またも彼女から提案があった。
「電話してもいいですか?」って、
前とは比べ物にならないくらい嫌な予感がした。
時間を決めて電話をかけると、
人が変わったようによそよそしい。
やり取りは全て敬語、
呼び名は「くん」から、
苗字での「さん」に変わった。
案の定の「ごめんなさい」
こうして、
ほぼ1か月、
楽しかった期間は終わった。
それからもガムシャラに動き続けて、
何人もの女性と出会いを重ねたけれど、
彼女以上に素敵だと思える人には出会えなかった。
私の性格上、
「とりあえず付き合う」ということができず、
何度か中断を挟み婚活を続けるも、
今年の2月にコロナの影響もあり断念、
今に至る。
あれから1年経つのだな。
結局何も進まずに1年が経った。
ネガティブを垂れ流すばかりのブログ、
そのころからの読者様はもう飽きているだろう。
「幸せのカタチ」ってものを、
考え直さないといけないのかな。