「童貞のまま結婚した男」の記録

元「30代童貞こじらせ男」 30代後半まで童貞で、そのまま結婚した男の記録です。

「時の洗礼」と「今を生きる」ということについて

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村上春樹ノルウェイの森

私のバイブルと言ってもいい本の一つだ。


その中で主人公の先輩である永沢さんの一言

「俺は時の洗礼を受けてないものを読んで、

貴重な時間を無駄に費やしたくないんだ。人生は短い」


「バイブル」と書きながらも、

この言葉については異論がある。


不朽の名作である、

古典に当たるのは「是」として、

その先にある現代、

そのトレンドを知ることは重要だ。

 

それに「時の洗礼」

それにこだわるあまり生み出されたばかりの、

「時の洗礼」に耐え得る作品を見逃してしまうこともある。

 

永沢さんのような一部の天才にとっては、

見えるものが多すぎて人生は短いのかもしれないけれど、

私にとっては長すぎるくらいだ。

 

持論では文学も音楽も映像作品も、

「今を生きる」活力に昇華するから価値がある。

活力を奪うような作品は下の下だ。


何も『ジョーカー』のような作品に、

価値がないというわけではない。

ペシミスティックな作品にも救いはある。


感情の普段使っていない部分、

それを呼び覚ますことで、

より生を実感できる。

そんなカタルシスを生み出すのだ。


今を生きる一人、


「みんなが主役」だなんて、

そんな陳腐なことを主張する気はないけれども、

みんなが何を見て、どう感じて、どう評価するのか。

 

そして作品がどう社会を映しているのか。

トレンドってそういうものを図る格好の材料だ。


申し訳ないけれど、

私が酷評した新海誠監督の『天気の子』


世間では概ね好評みたい。

コア層は10代、20代だろう。


「今の若い子はこういう価値観に違和感がないのか」

それとも「主題よりも映像美に魅せられるお年頃なのか」

私から見れば、そういう世相の判断材料になる。


そして若い女性と縁があったときのための試金石、

そういう下心まで満たしてくれる。

 

もっとも、永沢さんレベルのモテ男には、

そんな必要はないのかもしれないが、


皆様のブログを拝見するおかげで、

得られる情報量は多い。

影響を受けて記事を書いたり、

作品を見ることも少なくない。


それにもともとサブカル全般は押さえている。

「話題」という武器を手に入れるために広く浅くだけれども、


それでいて古典にも触れている。

去年からはロシア文学を漁っている。


私はこの「温故知新」スタイルが好きだ。


「みんなが思っているのだけれども、

言葉にすることができない」


それを声にする人がインフルエンサー


ブログを続けている以上は、

そういうものを意識するのも面白い。


私は私のためにブログを始めた。

そして私のために書き続けている。


だけれども、

とてもありがたいことに、

それに興味を持ってくださる方がたくさんいる。


私の性質を色濃く反映するブログ、


ネガティブ多めでペシミスティックだけれども、

感情の普段使っていない部分、

それを呼び覚ますことで、

ある意味で「生きるための活力」になれば幸いだ。

 

その点は意識して書いている。


間もなく700日連続更新、

また大きな節目を迎える。


今の感情が続くようならば、

毎日ブログを続けることに異論はない。

おそらく800日連続に向けて歩みを進めるだろう。

 

「時の洗礼」によって、

跡形もなく淘汰されるであろう私のブログ、

 

だけれども、

「今を生きる」


その活力を与えるために、

今も昔も多くの作品たちが世に生み出されたのだ。


私のブログもその末席に加わりたい。