「童貞のまま結婚した男」の記録

元「30代童貞こじらせ男」 30代後半まで童貞で、そのまま結婚した男の記録です。

藤井聡太二冠に学ぶ「生きる姿勢」

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このお方は本当にすごい。

「藤井くん」が瞬く間に「藤井二冠」になってしまった。


その実力もさることながら、

言葉の端々に感じる「謙虚さ」であり、

深い洞察から来るのであろう「生きる姿勢」

目を見張るものがある。


おそらく本人は、

「努力している」という感覚は微塵もないのだろう。


二冠となった際のインタビューで、

印象的な一言があった。


記者からの、

「この結果に対して自分へのご褒美はありますか?」


そんな質問に対して、

「自分にとって思った以上に、この上ない結果だったので、

自分でご褒美というのはあまり考えていません」


素晴らしい回答だ。


少し前のインタビューではこんな回答もあった。


記者からの答えにくい一手、

「将棋の神様に会う機会があったらお願いしたいことは?」


そんな質問に対して、

「将棋の神様というものが存在するならば、

一局お手合わせを願いたいです」


富も名声も求めてはいない。

天に行く末を委ねるわけでもない。


ただ「強くなりたい」

そんな気持ちを率直に表す回答だ。

 

「生きがい」


おそらく藤井二冠にとっては、

「己の棋力を高めること」が「生きがい」なのだろう。

だから結果に気持ちを動かされない。


弱冠18歳にして、

これほどまでに人として揺るがない。

加えて自意識に固執するでもなく、

「謙虚さ」を持ち合わせている。


もはや「悟り」の境地だ。

 

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一転して漫画の話になるけれど、

思い出すエピソードがある。


長らく少年ジャンプで、

絶賛休載中の『HUNTERxHUNTER』だ。


その中のキメラアント編、


知能を持ち、人を捕食する未知の生物キメラアントの「王」が、

人類を統べるべく兵法を学ぶための余興として、

ボードゲームに目をつける。


人知を超えた学習能力を持つ「王」の前に、

囲碁と将棋の世界王者は数局で敗退を喫する。


ところが「軍儀」と呼ばれる、

漫画オリジナルの将棋に似たゲーム、

その世界王者は「コムギ」という目の見えない少女だ。


人知を超えた「王」だが、

「コムギ」とは何度対戦しても勝ち筋が見えてこない。


そこで「王」は「コムギ」の心を乱すべく、

次の対局で自分に勝てば「望むものをなんでも与える」

その代わりに負ければ「お前の右腕を引きちぎる」と脅す。


それに対する「コムギ」の返答はこうだ。

「負けたら自分の命を差し上げます」


目の見えない彼女は「軍儀」以外に取り柄がなく、

貧しい家族の中では足手まとい。

だから一度でも「軍儀」で負けたら死ぬと決めている。

そういう理由だった。


彼女にとっては、

軍儀」が生きる目的のすべてなのだ。


その回答を聞いた「王」は、

「コムギ」の望むものに「王の命」を想定していなかったと、

己の駆け引きを恥じて自らの右腕を引きちぎる。


それを好機にハンターたちは、

王討伐の機会を得る。

そんな本筋につながっていく。


この「コムギ」のエピソードは極論だ。


だけれども「負けたら命を絶つ」

それくらいの覚悟で一つのものに人生を懸ける。


そういう姿勢は、

藤井聡太二冠に通じるものがあるんじゃないかな。


「己の棋力を高めること」


おそらくそれに人生を懸けているのだろう。

だからどこまで行ったとしても驕ることはない。


「飽くなき向上心」


ある意味では人生を質に入れる行為だ。


だけれどもそれに「身を委ねる強さ」

そこに生まれる輝きは美しい。


一つのものに人生を預けることを恐れて、

世界を俯瞰することばかりに気を取られていたけれど、

どこかで何かを選択しないといけないのかな。


藤井聡太二冠」


これから先の未来、

どのような歩みを進めていくのか。


一人の人間として、

とても興味深い。