「童貞のまま結婚した男」の記録

元「30代童貞こじらせ男」 30代後半まで童貞で、そのまま結婚した男の記録です。

「偏桃体」の暴走

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「偏桃体」


不安や恐怖をつかさどる脳の器官だ。


私はパニック障害を患ったものだから、

おそらくこの辺りに問題があるのだろう。


「無意識」がそうさせるのだろうか。

夜中に目覚めると後頭部がやけにざわつくことがある。


とりあえず起きてトイレに行く。


言いようのない不安に襲われて、

「ごめんなさい。許してください。許してください」ってなる。


何に対して謝っているのかもわからないけれど、

とにかくその時は救われることに必死なのだ。


パニック発作の類だろう。


今年は経験していないけれど、

去年は何度かそういうことがあった。


原因となる出来事があることもあれば、

ないこともある。


翌朝は決まって調子が悪い。


以前は「のび太」のように眠れた私、

何とも不便な体になってしまったものだ。

 

だけれども幸いなことに、

自分の体と対話する機会が増えた。


食べ物や運動に気を使って、

生活をコントロールして、

付き合い方を覚えたのだろう。

社会生活を含めてなんとかやって行けている。


年を取れば自然と、

手放さなければならないものは増える。

私の場合は少し早くそれを経験しているのかな。


もう体は戻らないのかもしれない。

それでも生きていくしかないのだ。


不便な体になってしまったけれど、

色々なものを手放して心は身軽になった。


目に見えないところにまで興味の幅は広がって、

知った気になっていた世界のことを、

もっと知りたいと思えるようになった。


そんなふうに変わったものだから、

ちょっとしたことで心は動くし、

涙もろくなった。


「偏桃体の暴走」


何も悪いことばかりではない。


「前の私」の1年分の感動を、

「今の私」は1ヶ月で感じているのかもしれない。


心を殺したままで生きるよりも、

心と向き合いながら生きる。


辛くて苦しいことばかりだけれども、

そのほうが命を正しく使っているんじゃないかな。


それも少しマンネリ化してきた。

それを喜ぶべきか悲しむべきか。


だから私はライフステージを進めたいのだろう。

そのことで悶々とする日々が続いている。


生活が変わって刺激が増えれば、

また「暴走」するかもしれない。

 

だけれども、

それでも「何も進まないこと」には耐えられないのだ。

 

先に進んだ時の景色を見て、

喜びや悲しみを目一杯楽しんで、

その上で最後の時を迎える。


それが私の「命の使い方」なのかな。