「童貞のまま結婚した男」の記録

元「30代童貞こじらせ男」 30代後半まで童貞で、そのまま結婚した男の記録です。

~『半沢直樹』に学ぶ~ 究極の「スルー力」について

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「するーか」ではない。

「するーりょく」だ。

 

確か「スルースキル」と題して、

売れた本があったかと思う。

 

だけれども、

なぜだか私には「するーりょく」という言葉で定着している。


さて本題に入ろう。


スルー力


文字通り「スルー」する力だ。

人の悪意に気が付いてもそれを受け取らない。


これができれば、

はっきり言って最強だ。


「ストレス」は脅威によって生まれる。


自分の存在を脅かされる。

積み上げてきたものを壊される。

「居場所」を奪われる


人はそうやって、

何かを恐れながら生きているのだ。


それを解消するためにはどうしたらいいか。


端的に言えば、

自分自身で「自己存在」そのものを肯定すればいい。


決して権力に媚びず、

「やられたらやり返す。倍返しだ」

「それが私の流儀なのでね」って、

あれは一種の自己暗示なのだろう。


「銀行マンとしての誇り」


それを失うくらいならば、

最後の最後まで徹底的に拒絶する。

立場を失おうが関係ない。

 

半沢直樹


彼の狂気は「信念」のなせる業、

彼はその「信念」に、

「居場所」を見出しているのだ。


だから家族のことも、

自分の立場のことも顧みない。


奥さんが「花さん」じゃなかったら、

とっくに愛想尽かされているところだ。


半沢直樹


「これでもか」というくらいに脚色して、

わかりやすく「勧善懲悪」を演出する。

「遠山の金さん」や「水戸黄門」さながらだ。


これがウケているってことは、

社会人の多くが組織の中で不条理を強いられているということ、

それを発散するための受け皿になっているのだろう。


「信念」を掲げたうえで、

己の狂気に身を委ねる。


「居場所」を失ったところで、

自分が「自分の居場所」でさえあればいい。


そんな強烈なメッセージを発している。


「失うものはない」

そうやって「無敵の人」は出来上がるのだ。


現実はなかなかそうはいかないけれど、

きっと誰しもが折り合いつけながら、

「ドラマ」や「酒」で発散させている。

 

半沢に自身を転移させて、

日頃の鬱憤を晴らす。

あの顔芸も相まって笑顔が溢れる。

 

だからスカッとするのだろう。

 

世の中には既得権益というものが幅を効かせているから、

それを脅かすのであれば、

立場の低いものがいくら正しいことを主張したって、

それを受け入れてもらうことは難しい。

 

そんな「閉塞感」

いつの時代も同じなのかな。

 

「正義は必ず勝つって?

そりゃそうだろ。

勝った方が正義なのだ。

歴史は勝者の都合のいいように塗り替えられる」

 

ONE PIECE』で悪の象徴として描かれた。

ドンキホーテドフラミンゴさんの言葉、

 

「自分の信念に殉ずる」

そんな「するーりょく」

 

それを行使した先に待ち受けているものは、

「破滅」か「栄光」か。

 

どちらにせよ。

何かを掴むためには、

リスクを冒す必要があるのだ。

 

既得権益の持ち主は、

その博打に勝ったから立場を手に入れているのだ。

 

「やられたらやり返す」

 

陰でコソコソと文句を言うだけで、

ドラマや酒で自尊心を満たすくらいならば、

少しはそれくらいの「気骨」を持つこともいいのかもしれない。

 

間違えてはいけない。

あれはドラマだ。

 

行動に起こすのではなく、

あくまでも気持ちの話だ。

 

「無敵の人」

 

既得権益を盾にするのか。

既得権益に立ち向かうのか。

それによって立場は180°変わる。

 

人は自分に都合のいいように、

色々なことを解釈しながら生きている。

ある意味では大和田さんも正義なのだ。

 

究極の「スルー力

 

それを行使することに、

絶対の正義はない。

そのことは戒めておかなければならない。