自分で言うのもなんだが、
私は「空気が読めるタイプ」だと思う。
周りの関西人たちからは、
「ボケ」も「ツッコミ」もどちらもいけると、
太鼓判を押されている。
ビジネスの場においては、
初対面の相手にも物おじせず、
ウィットを効かせて笑いを取るところから関係を築く。
それにより「やりやすくなる」ことを知っているからだ。
とまあ、まずは自尊心を保つために、
自分で自分を持ち上げておこう。
しかしながら、
「女性関係」についてはからっきしダメだ。
接していて「このまま関係が進むかな」だとか、
そう感じることはあるけれど、
いつも全くの的外れなのだろう。
周りに話したときに、
「今回はうまくいきそうだね」って、
そう言われる事は少なくない。
だけれどもうまくいかない。
私の状況報告が不正確なのだろうか。
「空気が読める」と自負している私、
「女性の気持ち」は全く読めていない。
今回にしてもアプローチは向こうからだった。
正直、進むかどうかは「私次第なのかな」って、
そう思っていた。
そして迷いながらも、
私は「次のお誘い」をした。
そして「楽しみにしている」と、
そう返事を受けた。
去年の夏に心を奪われた「雨女さん」にしても、
初対面にして意気投合、
向こうから「電話をしたい」って言われて電話をしたり、
「ますをくんと会えるのを楽しみにしていたから今日は仕事を頑張れた」
そんなことを言われて、
その日は手をつないで帰った。
しかし、
それが最後に会った日となった。
更に一昨年の出来事、
明らかに「誘って欲しい」雰囲気、
そう私が思った女性がいた。
どうでもいい「好みの食べ物」にまで、
私の話には不自然なくらい同意するし、
私の隣に座るとスマホをテーブルの上に置いて、
これ見よがしに何度もいじりだす。
連絡先を交換したかったのだろう。
そして勇気を出して、
私のほうから食事の約束を取り付けた。
ところが私は病気にかかり入院、
その約束を果たすことはできなかった。
その1ヶ月ほど後だろうか。
彼女は結婚したそうだ。
あれは「マリッジブルーの穴埋め」
ただそれだけだったのだろうか。
他にも、
未だに近況報告の来る「思わせぶり女」や、
スポーツジムで声をかけてきたパーフェクトボディの女性、
私が「同じ種類の人間だな」と感じた、
私と二人きりになろうとした仕事関係の子、
合コンの席で、
私が他の人ばかりに話を振っていると、
食い気味に私に「彼女の有無」を聞いてきた同い年の美女、
ここ4年くらいの「チャンス」
それを振り返ると枚挙に暇がない。
「一つくらい」はうまくいっても良さそうなのだけれども、
「一つも」うまくいかないのだ。
そういう星のもとに生まれてきたのだろうか。
それとも、私が何でもないことを、
「チャンス」だと妄想しているだけなのか。
もはや私は「空気が読める」だなんて、
そんな恥ずかしいことは口が裂けても言えない。
「脈あり」のサイン、
隣に並んだ時の「距離感」の近さや「熱感」
確かにそういうものを感じる。
だけれども、
それを感じたときの私の態度に、
相手は「脈なし」を感じて不安になるのだろうか。
心の中では「飢えている」と言ってもいいくらいに、
女性を求めている。
「ペルソナ」の被り方ばかりうまくなって、
相手に気持ちが伝わらないのかもしれない。
「好き」のサイン、
いつだって私は誰かのサインを待つばかり、
「婚活」は別としても、
日常生活で私から誰かを好きになる経験は、
もう10年くらいしていないかもしれない。
相手との関係性ばかりが先行して、
「燃え上がるような気持ち」は湧いてこない。
「女心と秋の空」
私はこれまでの経験から、
「女性は気まぐれ」だと思っている。
だけれども、
相手からすれば「アプローチ」をしては見たけれど靡くそぶりがない。
そんな私に愛想を尽かしているのかもしれない。
「私の心がわからない」
「わからない」のは私のほうなのかもしれない。
世の男性たちに対しては、
そういう曖昧な「アプローチ」で十分なのだ。
すぐに「男らしく」お誘いでもしてくれるのだろう。
しかし残念ながら私には経験がないのだ。
「あいまい」なところから、
不確かな自分の心を抱えたまま、
「男らしく」お誘いすることなんてできない。
いつだって明確な「アプローチ」ではなくて、
「アプローチ」らしきもの、
それをわかりやすく言葉にしてくれる女性はいない。
さて、
今の私は傷心中だ。
世の女性たちよ。
「春日のここ空いていますよ」って、
私は脇のあたりを指さしながら、
そんな叫びをあげるところから始めたらいいのかな。
「温もりが欲しい」季節、
その気持ちに素直になろう。