「童貞のまま結婚した男」の記録

元「30代童貞こじらせ男」 30代後半まで童貞で、そのまま結婚した男の記録です。

話題作『葬送のフリーレン』第3巻までを読んだ

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宝島社より発表された、

「このマンガがすごい2021」において、

チェンソーマン』に次ぐ第2位に輝いた作品、


舞台設定がとても面白い。


勇者と旅をして魔王から世界を救った魔法使い、

1000年以上生きるエルフのフリーレンが主人公だ。


人とは時の流れ方が違うエルフの主人公、


少女の姿のまま見た目は年を取らずに、

魔王討伐パーティは徐々に年老いて亡くなっていく。


彼らと旅をした10年が、

フリーレンの心に大きな変化をもたらしていた。


「人間のことを知りたい」

そんな淡く不確かな願望に引き寄せられるように、

仲間の弟子たちと共にかつての旅路をなぞる。


ネタばれは控えるけれど、

あまりにも長い時を生きすぎていて、

どこか命を冷めた目で見ているフリーレン、


だけれどもふとした時に見せる「人間らしさ」

そういう仕掛けが散りばめられていてほっこりさせてくれる。


たったの10年間、

1000年生きるフリーレン自身はそう言うけれど、

その仲間との10年間は彼女にとってかけがえのないものだった。


「命の使い方」


長く生きればいいわけではない。

誰かの心にどれだけのものを残したのか。


その大小ではないけれど、

人生の価値はそこにあるのかもしれない。

そんな「優しく爽やかなメッセージ」を発する作品だ。


戦闘シーンはあるが、

主人公がチートなので緊迫感はなく、

どこか教訓めいている。


冒険ものでありながら、

優しく爽やかな世界観は、

流行りの「異世界転生もの」を彷彿とさせる。


構成からして、

おそらくそんなに長く続くストーリーではないだろう。


1000年以上生きるエルフが、

人間と共存する中で「人間の在り方」を探る。

その結果、どのような答えに行きつくのか。


とても興味深い。

行く末を追いかけたい作品だ。