ずん・飯尾さんの「重婚してください」と言うギャグに思うこと

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お笑い芸人である「ずん」の飯尾和樹さん、

掲題は数あるギャグの中でも異彩を放つネタだ。


飯尾さんは既婚者だという。

その上で「結婚してください」とプロポーズをオマージュする形で、

「重婚してください」と手を差し出す。


そうやって笑いを誘うギャグだ。


「重婚」


複数の異性と婚姻関係を結ぶこと、

今の日本の法律では当然ご法度である。


「不倫」と言うものがこれだけ叩かれている中で、

リスクのあるネタかと思いきや、

「不謹慎だ」と騒ぎ出すような輩がいてもおかしくないが、

飯尾さんが叩かれる気配はまるでない。


ご本人のキャラクターもあるのだろうけれど、

このギャグからは何やら「誠実なにおい」がすることが一因だと私は感じている。


プロポーズと言うのは当然「誠実」でなければ成り立たない。


成功する確証がある場合が多いのだろうけれど、

サプライズを演出するべく、世の男性たちは秘密裏に指輪のサイズを下調べして、

リスクを取り、給料3か月分ともなるような指輪を用意する。


KinKi Kidsはデビュー曲『硝子の少年』の中で、

「そんな小さな石で、未来ごと売り渡す君が悲しい」と歌っているが、

給料3か月分ともなれば「小さな石」もバカにはできないだろう。

 

それは結構な覚悟だ。

だから「プロポーズ」に宿る誠実さ。

それをコミカルにテンポよくネタにする。


そこにはドロドロとした気配は全くなく、

「爽やかさ」すら感じる。


そこで思ったのだけれども、

「不倫」と「重婚」の間には、

相いれないほどの大きな溝があるのかもしれない。


「不倫」というのは「不貞行為」を指す言葉、

 

即ち、パートナー以外と性行為を行った場合に該当する言葉だ。

そこから生まれるドロドロとしたイメージ、

過去に傷を負っている人からすれば「嫌悪」の対象となることは言うまでもない。


しかし「重婚」

そこには性的な響きは全くないのだ。


それどころか「プロポーズ」は多くの既婚者にとって爽やかな思い出だろう。

むしろそこが二人の関係のピークだと思う人も多いのかもしれない。


だから飯尾さんは叩かれない。

「そうに違いない!」と勝手に確信して考察を終える。


実際のところは「どうでもいい話」なのだけれども、

私がこのネタに興味を持ったこと自体に「根深いもの」を感じる。


普段であれば「斬新な切り口のギャグだな」くらいでスルーする程度のものなのに、

私のどこかに引っかかって、こうして記事まで書いているのだ。


そこには「重婚してください」と言うギャグすらできない、

そんな私の「劣等感」が隠れているのかもしれない。


特定のパートナーを得た上でも、

素敵な女性に対してユーモラスなアプローチをできる飯尾さん、

私は彼に嫉妬しているのだ。


「既婚者としての自信」


「クソ女」に変な噂を広められて、

腫れ物にでも触るように社内の女性たちから触れられる私には、

もはや、そのような余裕はない。


極力目を合わせないで、無難にやり過ごすしかないのだ。