この曲は石原さとみさん主演のドラマの主題歌だった。
見てきた数あるドラマの中でも不思議と印象に残っている。
石原さとみさん演じる、東大卒、高学歴で記憶力がずば抜けているものの、世渡り下手で就職が決まらないヒロインと、小栗旬さん演じる天才プログラマーでベンチャー企業を立ち上げて大金持ちのIT社長、
全く性格の合わないところから始まって、徐々に距離を詰めていく二人、
諦めない「女性の力強さ」というものが際立つ作品だったと記憶している。
調べてみるともう9年も前のドラマらしい。
9年前の私、
まだバイタリティに溢れていた頃だ。
一番最初の会社に勤めていた頃、
ちょうど関連会社への出向が決まった時期だ。
あの頃も今と同じように慣れない環境に移る戸惑いを感じていた。
新会社を設立して第二期の派遣メンバーとして、
管理職だった先輩の後を引き継ぐ形、
私はまだ20代の若手、
振り返ってみると結構な逆境だったと思う。
力は不十分だったけれど、
それもなんとか乗り越えた。
結局そこで働いたのは3年だったけれど、
少なからず現在の糧になっている。
当時はそこから二度も転職するとは思ってもいなかったはずだ。
そして9年後も「独り身」どころか童貞を貫いているとは、
思っていなかっただろう。
人生はどうなるかわからないもの、
だけれども、積み重ねてきた「選択」の先に今があるのだ。
自分で選んできた。
どんなに理不尽な目にあったとしても、
選択肢がないように思えた場面でも、
そこには必ず「選択」があったはずだ。
その先の今、
そのことだけは忘れてはならない。
今の私の立ち位置は、
私が敢えて厳しい道を選んだ先にあるものだ。
私は私の力を過信していたのだろうか。
もしかしたらそうかもしれない。
だけれども、例えそうだとしても、
一歩を踏み出し続けるしかないのだ。
私は一日一日を積み重ねて、
それを「日常」にしていくしかないのだ。
いつだってそうだった。
環境を変えるたびにそうだった。
私はどちらかと言えば「変化のある人生」を歩んできたはずだ。
始めはうまくいかないこともあったけれど、
そのたびに適応してきた。
そして、いつもそれなりのポジションを確保してきた。
今回も大丈夫なはずだ。
『ヒカリへ』
久しぶりに聞いてみて「いい曲」だなと感じた。
miwaさんの声は好きだ。
音の外し方が絶妙な『441』という曲にハマっていたことがある。
小柄なのにパワフルで通る声、
大きなアコギを抱えて全力で歌う姿が魅力的、
その姿は勇気を与えてくれる。
「大丈夫、きっと大丈夫」って、
一日を積み重ねるための後押しをしてくれる。
「生きる」ための力強さが溢れているな。
なんだかそう思えた。
miwa『ヒカリへ』