ドラマ『家なき子』の主題歌、
なんとなく印象に残っていた曲だけれども、
改めて聞いて、出だしの歌詞に舌を巻いた。
中島みゆきさんの言葉の選び方は唯一無二のもの、
人、そして人生をどのような目で見ているのだろうか。
「同情するなら金をくれ!」
その痛切な叫び、
見栄も外聞もない。
ただ生きていくことに必死なのだ。
天は雨という形で君に冷たく当たる。
どこまでも報われないから、誰も手を差し伸べてくれないから、幼いままに強くなるしかない。
今は恵まれた人生を歩んでいたとしても、開かれた世界に晒されて、トップと自分との差を見せつけられる時代、
ある意味では、幼くして強くならざるを得ない時代だ。
今の時代の子供は、誰もが「家なき子」なのかもしれない。
子供が子供のままではいられない社会、
その先に待ち受けているものはどのような時代なのだろうか。
綾香さんのカバー、
甘い声がまた哀愁を漂わせる。
綾香『空と君のあいだに』(cover)