「童貞のまま結婚した男」の記録

元「30代童貞こじらせ男」 30代後半まで童貞で、そのまま結婚した男の記録です。

少し落ち着いたようで、落ち着いていない時

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去年の今頃は、新たな環境に飛び込むことが決まり、息を巻いていた頃だ。

転職をしてから1年が経とうとしている。

 

変化の連続だった。

仕事だけでも私の想像していた1.5倍くらいは大変だ。

私はある程度、それを自分のものにできたのだろうか。

 

そろそろ、また忙しくなりそうだけれども、

あるいはそれも「環境を自分のものにしている証拠」なのかもしれない。

 

加えて、プライベートでも大きな転機が訪れた。

私に彼女ができ、そこから私たちは、結婚に向けて順調に歩みを進めている。

 

これらを何も手にしておらず、

停滞感に包まれていた一年前の私からは想像もできないくらいに、私の人生は前に進んだ。

 

少しスピリチュアルな話になるけれど、

環境を変えることで、おそらく人生の流れは変わるのだろう。

変わらない日常に身を投じながら、いくら変化を望んだところで、その範囲の中でしか変わることはできない。

 

特に女性関係に関しては、前の職場で散々な思いをしたものだから、私は女性たちに対する負の感情にどっぷりと両足を突っ込んでいた。

いや、それどころか、肩まで浸かっていたのかもしれない。

 

たびたび書き殴っていた「前の職場のクソ女さん」と接点があるたびに心はささくれ立ち、私の心も体も負の感情に包まれる。

もしかしたら、当時の私は目で見えるくらいに負のオーラを発していたのかもしれない。

 

それでは、女性との関係が先に進むはずなどない。

それでも、接点を作っては、自らフラグをバキバキにへし折る。

その点では、なんとも苦しい日々だった。

 

転職に伴う一番大きな変化は、もしかしたら私を包み込む、女性に対する負のオーラを解き放つことができたことなのかもしれない。

だから、自然と「良き出会い」が舞い込んで、私と彼女は望む将来へと歩みを進めることになった。

 

漠然とした感覚だけれども、おそらく私が転職をしていなければ、彼女との出会いはなかったと感じる。

転職と出会いに、直接的な関連は何もないのだけれども、私にはそのように思えてならないのだ。

 

「一歩を踏み出したことで、流れが変わった」

 

今回の転職は、止むに止まれぬ理由から始まったものではなかった。

前の職場に対して、耐え難い不満はなかったのだけれども、私は自らの成長のために、新たな一歩を踏み出した。

 

転職を決断した当時に散々書いていたけれど、

積み重ねた実績と、抱え込んでいた属人業務だけで、そのまま転職をしなければ、おそらくそこそこな立場で定年までゆるりと働くことができたのだろう。

収入だって悪くはなかった。

私はその環境を捨てて、新たな環境へと歩みを進めたのだ。

 

振り返ると、不思議な力に背中を押されていたように感じる。

普段の私は、果断ではあるが保守的だ。

リスクの少ない選択肢を選び取る傾向が強い。

 

そんな私が何かに導かれるように選んだ「転職」という大きなリスクを伴う選択肢。

しかも2つ出た内定から、職務内容としては、よりチャレンジングな方を選んだ。

 

おそらくその時に、今の私に繋がる新たなレールが敷かれたのだろう。

「ポイントの切り替え」というレベルではなく、おそらく私の人生には有り得なかった新たな道が現れたという感覚がある。

 

もしかしたら今の私は、用意されていた人生のシナリオにはなかった隠しルートを進んでいるのかもしれない。

 

それほど、私と女性たちとの間にある確執は大きかった。

もはや、修復不可能に思えていたくらいだ。

 

私が結婚へと歩みを進めていることは、客観的に見ると不思議でならない。

女性と上手くいきそうになると、奇跡的にその方向とは逆の選択ばかりをしてきた私。

 

「今回は無理だから、また来世で頑張ろう」だなんて考えたりもしていたくらいだ。

 

そう考えると、今の大変さは、全て有難いもののように思えてくる。

彼女との出会いに感謝をして、彼女が生まれてきてくれたことに感謝をして、共に2人で周りの人たちを愛するための人生が始まるのだ。

 

もはや、人生の第何章かはわからないけれど、

今はスタートラインの前でウォーミングアップをしている時。

ここに辿り着くまでに、ずいぶん長い時間を費やしたものだ。

 

「位置について、、、よーい」

始まりを告げる銃声は、あと少しで鳴り響く。