「童貞のまま結婚した男」の記録

元「30代童貞こじらせ男」 30代後半まで童貞で、そのまま結婚した男の記録です。

失敗を恐れる本能

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人はどこか本能的に、自分の価値を下げたくないと思いながら生きている。

だから、多くの場合、失敗することを恐れている。

 

しかし、失敗と価値低下を結びつけて考えなければ、何のことはない。

失敗を糧にして、それを成長、即ち価値の向上へと繋げることができるのだ。

 

失敗から学ぶのであれば、失敗はたくさんした方がいい。

心を動かした経験ほど脳に焼きつく。

記憶として定着しやすいのだ。

 

だから、「失敗した」と心を揺さぶられた経験が多い人ほど、「次は失敗しない」と思うことができる。

 

若いうちは、「失敗を恐れて行動しないことが失敗だ」というけれど、それは、歳を重ねてからも同じなのかもしれない。

 

それまでの経験により、選択の精度は上がるかもしれないけれど、初めて行うことに対する選択を絶対に誤らないことは難しい。

 

トライアンドエラーを繰り返す中で精度を上げていく。

それを念頭におきながら、計画を立てる必要がある。

 

人生なんて、いつまで経っても「学ぶことが尽きない」のだ。

大門未知子先生のように「絶対に失敗しない」という人はほぼ存在しないだろう。

 

わからないものはわからないし、できないものはできない。

どんなに責められたところで、どんなに強く望みを伝えられたところで、できないものはできないのだ。

 

みんな「失敗のない人生」に思いを馳せすぎなのではないだろうか。

現在がうまく行ったと思っている人も、振り返ると今に辿り着く過程でたくさんの失敗をしてきたはずだ。

 

それなのに、幸せな一瞬だけを切り取って、インスタグラムなんかに投稿するから、成功者としてのイメージで固定してしまう。

多くの人から本質を見誤られてしまうと同時に、それは本人な対する呪いにも変わる。

 

「こういう輝いた自分で居続けなければならない」

それがSNSの怖いところでもある。

「映え」なんて商売道具にすぎないのに、

それでも「映え」を求めて、他人の「映え」と比較して自らの人生を傷つけていく。

 

今の若者は良い子が多く、争いの火種を作らないように表面を取り繕うのがうまい、というのは、本能的に炎上に怯えながら生きていることが原因なのかもしれない。

 

みんながみんな、すごい人のように見えて、

みんながみんな、失敗しない人のように見える。

そんなことはないのにね。

 

失敗をたくさんして、それを糧にしてきた人が、今現在すごい人に見えるのだ。

そして、その人だって、いまだにたくさんの失敗をする。

 

今の時代は、「失敗できない」ってことが、何かの宗教みたいな同調圧力を醸し出してはいないだろうか。

その思想は「分断」を生み出す。

ゆえに、その思想は人類をあまり良い方向へと導かないはずだ。

 

「みんな失敗しながら生きている」ってさ。

そういう現実をもっとたくさん配信していけば、世界はもう少し優しくなれるのかもしれない。

 

ふと、そんなことを考えた。