
なんだか現実味がない。
会社に通勤して、仕事をして、遅くまで働いて帰る。
旅行から帰った翌日に、そんな日常サイクルを一通りこなしたが、どうもこれが日常だという感覚に戻らない。
1週間もすれば旅の高揚感を忘れて日常に溶け込むのだろうか。
それとも私を構成する精神的要素の一部が作り変わって、元には戻らないのだろうか。
おそらく前者なのだが、何か自分がこれまでの自分から脱却して成長できたような淡い期待を後者に寄せてしまう。
私は順調に立場を上げている。
客観的に見れば成長しているように映るのだろう。
しかし、自分の中ではあまり成長の実感を得られていないのかもしれない。
もしくは、私の中の向上心が強すぎて、成長している実感はあるが、自分で自分の成長を物足りなく感じているのかもしれない。
そのような不思議な感覚。
今の私はその中にいるのだ。
魔法が解けるまでは「非日常」の余韻に浸っていればいい。
それも旅の醍醐味なのだ。
サウナが恋しい。
大浴場が恋しい。
癒しに飢えている。
私にはまだまだ癒しが足りない。
仕事でも家庭でも負荷がかかり、屋台骨をギシギシ音を立てながらギリギリのところで粘りながら生きている。
今の私はそういうライフステージなのだ。
これがまだ随分と長く続くのだろう。
世の大先輩方に感服する。