先日、ある政治家の演説を聞いていて、
ものすごく話が上手いことに驚いた。
聴衆の求めていることを的確に捉えて、
それをわかりやすくかつ、自分を応援することで、それが叶えられることを具体的な事例を挙げて説明する。
それはそれは素晴らしい演説だった。
その中で感じた「コツ」のようなものについて話したい。
まずは、爽やかで清潔感があり、話し方が希望と自信にあふれていること。
話して本人に魅力がなければ、どんなにいい話をしても聴衆の足は止まらない。
「見た目」も大事なのだ。
そして、人はお得な情報に弱い。
「この人の話を聞くことで、自分に得をするものがある」
そう思わせないと、たとえ足が止まったとしても、続けて話を聞こうとは思わない。
だから、そういった情報をうまく織り交ぜて、
自分の話に興味を持たせることが必要なのだ。
原稿を読んでいるだけでは伝わらない。
その人本来の持つ人間性、
その個性の中に人の魅力は詰まっている。
結局、人間性というものは、話や仕草にわかりやすく出るのだ。
話を聞く側が注意深く観察していれば、
おおよそ相手の人となりや能力の高は判断できる。
あとは、聞く側がどれだけ真剣に耳を傾けるかどうかの話。
政治家とは、ある意味では自分たちの生活を任せる人だ。
それを選ぶために民衆の勝ち取った権利が選挙である。
またも残念な事件が起きたみたいだが、暴力により、民主主義の根幹を揺るがすような行為は、歴史に対する冒涜である。
自らの人生に不満があるからといって、
それを政治のせいにしたところで、何も変わらない。
不満だけを口にする惨めな人生から抜け出したいのであれば、真剣な目を持って、政治に参加しなければならないのだ。
口八丁ではなく、地位や名誉や金銭を求めたものでもなく、志を持って民衆のために働く政治が、今ほど求められている時はない。