「童貞のまま結婚した男」の記録

元「30代童貞こじらせ男」 30代後半まで童貞で、そのまま結婚した男の記録です。

雪と肉

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「降り頻る白い雪は心模様」

「雪が綺麗と笑うのは君がいい」

「冬が寒くってほんとに良かった」

 

数々の名曲を生み出した、

情緒あふれる情景。

 

窓から外を眺めると、

風に靡いて白く舞い散る雪。

私の手元には、たくさんの肉。

そのコントラストに冬を感じる。

 

元来、人は冬に向けて食物を溜め込み、

冬は生産を止めて消費しながら生きていた。

 

時代は変わったのだ。

冬も生産は止まらずに、夜は無くなった。

 

24時間365日。

人は、ある点で自然を克服して、

自由を手に入れた。

 

好きな時に好きなことをすることで、

好きなことをできない時間を苦痛に感じるようになる。

 

「時短」が流行りのようだけれども、

人は、生み出した時間を使って何をするのだろうか。

 

一日中、街が雪に閉ざされたとしたら、

私はどのようにして時間を消費するのだろう。

 

あまりにも、生き急いでやしないだろうか。

あまりにも、人は時間に追われながら生活してやいないだろうか。

 

目の前にある肉を食らいながら、

何も考えずにボーッと過ごす1日があっても良い。

 

このまま雪に覆われてしまうのも悪くはない。

そう考えていたが、雪は雨に変わっていく。

 

そううまいこと、

休むことはできないのだ。

 

今は忙しく動かなければならない時期。

私に取って、そういう時期なのだ。