「童貞のまま結婚した男」の記録

元「30代童貞こじらせ男」 30代後半まで童貞で、そのまま結婚した男の記録です。

記念日

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私と妻は、まだ出会ってから日が浅いものだから、

2人の記念となる出来事を鮮明に思い出すことができる。

 

これが、2年、3年と続いていくうちに、私たちの記憶は薄れていくのだろう。

最初の一年から、思い出の鮮度はどんどん落ちていく。

そして、その鮮度を保つ事は難しいのだ。

 

しかし、代わりに新たな思い出を紡いでいくことになる。

2人で生活することが当たり前となっていき、環境の変化を自分のものにしていく。

 

やがて、記念日は無数に増えていき、今は大事だと思う日も、その中に埋もれていく。

そうやって、人は時を刻んでいくのかもしれない。

 

人は、使わない記憶からどんどん忘れていく。

脳の構造上、そういう仕組みになっているらしい。

 

当たり前ではなかったことが、当たり前に変わっていく過程の中で、思い出が日常に溶け込んでいく。

思い出す必要もないくらいに、それが当たり前となっていく。

 

父母と生活していたところから、1人になり、やがて伴侶を得て、子宝に恵まれる。

それだけでも、家族の形は4回も変わるのだ。

 

別れを経験したり、たくさんの子どもができたりすれば、さらに記念日は増えていく。

昔の記念日を思い起こす事は少なくなり、記憶から薄れていく。

 

話がまとまらなくなってきたが、

何を書きたかったのかというと、

今の私には、妻との記念日が無数に存在するけれど、その幾つかは色褪せていくのだろうということ。

 

それをしみじみと感じながら、この文章を書いている。

思い出が頭の片隅に残り続けるように、毎日を少しでも新鮮に過ごすことができるように、私たちは、まだまだ新婚気分でいなければならないのかもしれない。

 

少しずつ、その感覚が薄れてきた。

私たちの時間は、日常へと染まっていく。

だからこそ、記念日を大事にしよう。

今はまだ、そういう時期なのだ。