「童貞のまま結婚した男」の記録

元「30代童貞こじらせ男」 30代後半まで童貞で、そのまま結婚した男の記録です。

「空気を読めない」に隠された本心

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職務内容に触れるので、

あまりこういうことは書きたくないのだけれど、

私は本業傍ら「労務管理」に携わることがある。


その中で聞いたある年配社員の話、


コロナ感染の疑いがあり、

検査結果を待つ間は自宅待機、

その間「有給休暇」を取得することになった。


ところがその年配社員、


不安を感じて無料のコロナ相談所みたいなところに相談すると、

「休業手当を受けられる可能性があるから会社に相談すると良い」

なんてことを言われたらしい。


「感染の疑いがある場合は就業を禁ずる」


そう謳っていればその限りではないのだけれども、

「疑いがあり検査を受けている」時点で、

社会通念上、就業可能とはみなされない。


第一に本人は高熱で体調不良を訴えて、

就業できないから休んでいたようだ。


適切な労働を提供できる健康状態でなければ、

一般的には社員が自主的に、

自らの権利である「有給休暇」を取得することになる。

 

相談所で聞いた、

「専門家がそういうから正しいはず」


それを盾にして

説明しても引き下がらないようだ。


担当者の説明は長時間に及び、

会社として調査のために、

その社員に詳細な経緯を書面で提出してもらうことになった。

 

結局、会社として本件に、

結構な人件費を投じることとなる。


掘り下げて聞いてみると、

その社員は人間関係のトラブルで、

少し前に長期の休暇を取っていたらしい。


もともと会社に対して不満があったのだ。


「損をしたくない」

 

そういう思いはもちろんあるのだろうけれど、

本質は別のところにあるのだろう。


「会社とのエンゲージメントが弱い」

 

結局はそういう問題なのだな。

私はそう解釈して、そのことを担当者に伝えた。


社畜


それが侮蔑の言葉として定着し、

「そうなりたくない」という理想を掲げる会社員が増えた。


だから「エンゲージメントの低下」

情報は嫌というほどあふれている時代だ。

上を見ればキリがない。


何も対策をしなければ、

従業員は上ばかりを見て、

Amazonはこうだ」「Googleはこうだ」って、

自分がいる環境に不満ばかりを募らせることになる。


「自分のために働くべき」


私は基本的にはそう思っているけれども、

愛社精神」が全くないというのも問題だと思う。

 

普段は馴れ合っていても、

いざという時に上司や社長を立てられないようであれば、

サラリーマンとして失格、

 

特に中小企業では、

課題解決のためには中心者に対する求心力がものを言う。

そういうケースは少なくない。


だから企業側にも努力する必要はあるし、

従業員が歩み寄る必要もある。


互いが信頼関係をこじらせるから、

こういうめんどくさいことが起こる。

 

会社に対して不満が少なければ、

ちょっとやそっとで食ってかかるようなことはないのだ。

 

「人のマネジメント」

 

「プレイヤー」として優秀な管理職は数多いる。

これが「業務のマネジメント」となるとかなり減る。

さらに「人のマネジメント」までできるとなると、

希有な人材だろう。

 

だから会社としての力を底上げするためには、

管理職のみならず、

個々の「マネジメント力」を上げる必要がある。

 

従業員がセルフマネジメントをできていれば、

管理職者の負担は軽減されるのだ。

 

どこの産業も同じ構図だろうけれども、

特定の個人や役割にばかり、

負担が集中しているのだ。

 

それでは不満は募るばかり、

負担の集中する人は潰れてしまうし、

側から見たら「あいつばかり」となる。

 

テレワーク阻害の大きな要因となる「属人化」

業務効率化するほどに、

効率化できない部分は属人化する。

そんなジレンマを抱えている企業は多いようだ。

 

だけれども、

「属人化」の影には「見栄」が見え隠れする。

 

個々人が自分のことばかりではなく、

組織全体のことをもう少し考えたら、

全体の幸福度はもっと増すんじゃないかな。

 

「空気を読めない」のではなく、

「敢えて読もうとしない」

 

普段の鬱憤を晴らすかのように、

ここぞとばかりに権利を主張して、

自らの不満をぶつけることに躍起になるのだ。

 

本質を見極めなければならない。

信頼関係がないからそうなる。