「童貞のまま結婚した男」の記録

元「30代童貞こじらせ男」 30代後半まで童貞で、そのまま結婚した男の記録です。

既婚の童貞

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「既婚の童貞」

私はもう少しで、大変レアな立場へと歩みを進めることになりそうだ。

 

既婚者の1%か、

もしかしたら、それ以下かもしれない。

 

アセクシャルの夫婦ですら、

子供を望めば行為をすると聞く。

 

私と同じラベルをつけるケースとして想定されるものは、

アセクシャル仮面夫婦」くらいだろうか。

いや、ここ最近ドラマの設定でたまに見かける「世間体を考えての仮面夫婦」であれば、そういうこともあるのかもしれない。

 

いずれにしても、私はもう少しで大変レアな立場になることに変わりはない。

せっかくなので、そこに至るまでの経緯と、その後の想定を書き残しておく。

 

私と彼女は、交際自体が結婚を前提としたものだった。

それでいて、お互いが過去の経験から、異性に対する苦手意識を持っていた。

だから、心の距離は縮めながらも、体の距離を縮めることはできなかった。

 

私にとって10数年ぶりの交際だったものだから、

中学生のようにプラトニックな関係を続けているだけで、心は十分に満たされていた。

 

一度、体の距離を縮めたことで、彼女が少し体を後ろに引いたことがあったから、それからは私も慎重に彼女の気持ちを確認することになる。

 

少しずつ、少しずつ、

手を繋ぐところから体の接触を増やしていき、

互いの接点に違和感はなくなった頃合い。

唇を重ねる所まで行った後は、どうやら彼女は私に心を許してくれたらしく、とても積極的に私に対して体をくっつけるようになっていった。

 

「嬉しさ」と「煩わしさ」を同居させながらも、ベタベタとくっつく彼女。

この辺りで、とてもわかりやすいOKのサインは出ていたのだろうけれども、私はそこから先へと踏み出すことはできなかった。

 

結婚に向けて、二人の関係は進んでいく。

しかし、体が結ばれるまでには至らない。

 

こうして、私たちは婚前交渉のないまま、結婚することになりそうなところまできたのが今の状況だ。

 

しかし、いつまでもそういうわけには行かないから、数あるイベントの中に織り交ぜて、彼女が半ば痺れを切らした様子で、それとなくお泊まりの予定をねじ込んできた。

 

お互いに、ここまできたのならば、結婚した後で良いと思っている節がある。

だから、そのお泊まりは入籍した後になる見込みだ。

 

だから、籍を入れてからその日まで、私は「既婚の童貞」として過ごすことになるのだろう。

 

その期間はそこまで長くはない。

「失敗」ということにならなければ、

私はこれまでブログに掲げてきた「童貞」という肩書きを失うことになる。

 

大層立派に掲げてきたものだ。

それを失うことに対する気持ち。

 

「ようやく」という思いが強いだろうか。

不安と楽しみが同居する複雑な気持ちだ。

 

すぐにというわけではないけれど、

卒業の日が近づいている。

私と女性たちとの長い戦いに、一つの決着がつく形だ。

 

その時に、私の心境にどのような変化が待ち受けているのだろう。

今の私には想像もつかないが、そこまで大きく変わることはないような予感はある。

 

年を重ねて、色々なことを経験しすぎたものだから、大事な体験でも、若い時ほど鮮やかには残らないのかもしれない。

初体験に至るまで、私はあまりにも時を重ねすぎてしまった。

 

淡く存在感を示す複雑な思い。

今更、歴史を変えることはできない。

 

さて、そろそろブログの新しいタイトルを考えねばならない。