「童貞のまま結婚した男」の記録

元「30代童貞こじらせ男」 30代後半まで童貞で、そのまま結婚した男の記録です。

答えなんてないことに死ぬまで葛藤し続けるのが人生

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対談集『人は死ぬから生きられる』


禅僧の南直哉氏と、

脳科学者の茂木健一郎氏の対談をまとめたもの、


随分前に読んだ本だ。

書棚を漁っていると目についたので改めて読んでみた。


南氏の経験から語られる「仏教」の極意のようなもの、

色褪せない強烈なメッセージを発している。


「答えなんてないことに死ぬまで葛藤し続けるのが人生」

そんなテーマ、


全くその通りだと思う。

だから生きることは苦しい。


だけれども、

ある種の大きな流れに連なることはできるし、

場合によってはその流れを作ることだってできる。


「自分の生き方は自分で決めるのだ」


その実感さえ手にしていれば、

どんなに辛いことでも、

セピア色の人生に彩りを与えてくれる。


「生きる意味」


それを必死で探し続けているうちに、

人はいくつもの「居場所」をみつける。


だけれども、

それはあくまでも「雨宿り」

一時的な「居場所」でしかないのだ。


「人生の伴侶」を手に入れて、

「家庭」を築き上げて、


それでもやがて、

その「居場所」は去っていく。

もしくは去らなくてはならない。


伴侶との別れ、

子供の巣立ち、

そして、自らのエンディング、


「居場所」


それを手に入れることに躍起になって、

手に入れたら入れたで失うことを恐れて、

その繰り返し、

 

人の「業」は深いもの、


だけれども前に進むしかないのだ。

とことん葛藤し続けながら、

前に進み続けるしかない。


時には「手に入らないことを嘆き」

時には「手に入れたことを喜び」

そして「手放すことを悲しむ」


人生はその繰り返し、

どこを探したって明確な「答え」なんてない。


だけれども自分なりに、

「答えらしきもの」を導き出して、

それに満足することができたならば、

きっとその人生で「使命」を果たしたことになるのだろう。


そういう意味で後悔だけはしたくないな。


「人生のエンディング」


そこで後悔しないために生きているのだ。

だから「人は死ぬから生きられる」

 

この本は、

「今の私」になる「前の私」の趣味だ。

「今の私」から見ても悪くはない。


KingGnu『白日』


「真っ新に生まれ変わって

人生一から始めようが、

へばりついて離れない

地続きの今を歩いているんだ」


結局は「前の私」の延長線、

どんなに人生観の変わるような出来事に遭遇しても、

その地続きにいるのが「今の私」なのだ。


そしてそれはきっと、

死ぬまで続くのだろう。


どこまで行っても、

「私は私」なのだ。