私は今年の秋にiPhone14を買うつもりでいた。
4年越しの新機種変更である。
私は4年前に大手キャリアから脱却してSIMフリーの端末を買ったものだから、
2年縛りから解放されたのだ。
その分、端末費の補助は出ない。
減価償却のためにも「3年は使おう」と思っていたため、本来であれば昨年変える予定だったが、
昨年は転職をしたこともあり忙しく、
さらにiPhone13はマイナーチェンジだったこともあり、
もう1年使うことに決めたのだ。
しかし、どうも雲行きが怪しくなってきた。
ウクライナ危機や中国でのロックダウン、
アメリカの金融緩和も手伝ってか、20年ぶりの円安水準となっている。
この傾向は、しばらく続くと見込まれており、
Apple社は製品の日本価格を大幅に上げると発表したようだ。
そうなると、今年の秋に発売されるiPhone14は、前機種と比べて大幅な値上げとなることは必至。
これは私にとって非常に痛い出来事だ。
単純に2万円ほど高くなるのであれば、
今からでも既存機種の値上げ前に旧機種を買ったほうがいい気がしている。
もう1年待ったところで、一度上がった価格水準が下がることは期待できない。
今後は値上げした金額がスタンダードになっていくのだろう。
日本は企業努力で物価の高騰を抑えてきた。
だから物価のみならず、おまけに賃金も据え置きとなり、
インフレとは無縁の、ある意味では平和な鳥かごの中で生活をしてきた。
「競争力」という点で、国際社会のトップ層からは大きく後れを取り、
優秀な人材は外資へと流出して久しい。
しかし、鳥かごの中だけで完結させるのには限界があり、据え置きでの生活ができなくなってきた。
物価上昇の波は、当たり前のように押し寄せてくる。
日銀の金融緩和にも、良い面悪い面がある。
いつまでも無尽蔵にお金をばら撒くわけにはいかない。
総裁が「物価高騰やむを得ない」というような発言をする時期に差し掛かっているのが今の日本の現実だ。
確かに仕方がないことなのかもしれない。
これまでの日本が楽園だっただけなのだろう。
増え続ける生活保護の受給率、
日本は「生活保護大国」へとまっしぐらに進んでいる。
少ない生産人口で、多くの非生産人口を支える構図。
その原因は、少子高齢化だけではない。
日本という国自体が、国際的な競争力を失っているのだ。
物価は上がっても賃金は上がらない。
それでは、生活水準は下がる一方だ。
皮肉としか言いようがないけれど、
それとは裏腹に物価が上がれば「健康で文化的な最低限度の生活」のためににかかる費用は増える。
働いてお金を稼ぐ人よりも、
生活保護受給者のほうが裕福な生活をする社会、
もはや日本は、既にそこまで片足を突っ込んでいるのかもしれない。
燃料くらいはどうにかしないとマズいことは、素人の私にでもわかる。
ロシアからの資源輸出は制限されるのだから、
これから先も間違いなく燃料高は続く。
頑なに原発再稼働には慎重な姿勢の日本政府だけど、
正直、そんなことを言っていられる状況は過ぎたのではないか。
さて、私はiPhone 13を買ったほうがいいのだろうか。
それとも、iPhone 14を待ったほうがいいのだろうか。
いや、iPhone SEに鞍替えする手もある。
いっそのこと、高額なiPhone はやめてしまったほうがいいのかもしれない。
結婚生活に向けてお金は必要だ。
節約できるところは削るべきなのだろうか。