少しばかり暑さが和らいできた。
もう少しで8月は終わる。
私にとって今年の夏は、
毎日嵐が吹き荒れるような季節だった。
9月もそれは変わらないだろう。
そして、10月も、11月もそんな様子で進むのかもしれない。
あまり先のことを考える余裕はない。
それがかえって、私にとっては貴重な時間なのかもしれない。
先のことばかりに思いを馳せては不安に包まれる。
おそらく、私は時間を持て余していたのだろう。
変わらないライフステージにヤキモキして、
変化のない仕事に飽き飽きして、
そこから一歩を踏み出した途端、それまでの環境は私のことを守ってくれていたことを知る。
仕事もプライベートも、
嵐の中に飛び込んだことで、
私の人生は大きく変わった。
安定を手放して、私は何を望んだのだろうか。
苦難を乗り越えることで得られる喜びだろうか。
それとも、安定したところでしか生きられなくなってしまうというリスクを回避するためだったのだろうか。
理由をつければ、いくらでもつけられる。
だけれども、確かなことは、私が自分でこの道を選んだということだ。
それならば、とことん突き進むしかない。
どちらかといえば私は、変化に対してポジティブな性格ではあったけれど、それ以上にポジティブな彼女と過ごすことで、私たちの飛び込んだ嵐はどんどん勢いを増している。
もはや、私の常識など通用しないのだ。
ただただ突き進むしかない。
それを「楽しみ」に変えていくことで、
また見える景色が変わってくるのだろう。
「なんとかなる」
私たちはそう信じて、正解かどうかもわからない道をひたすらに進むしかないのだ。
どのような生き方をしたところで、
人生なんてものはきっと、
そういうふうに出来ているのだろう。
嵐は続いていく。