「童貞のまま結婚した男」の記録

元「30代童貞こじらせ男」 30代後半まで童貞で、そのまま結婚した男の記録です。

「髪の長い人」との生活

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私の妻は髪が長い。

そして、私は髪を長く伸ばした経験がない。

そうなると、今までは気にならなかったことが気になるようになる。

 

シンクの口に引っかかる長い髪。

床に落ちている長い髪。

今まで目立たなかった髪が目立つため、

それが軽くストレスになる。

 

その度にコロコロを取り出しては掃除をする手間。

引っかかる長い髪を手で取り出す手間。

それを積み重ねるたびに、妻の髪を短くしたいと思ってしまうのだ。

 

昔は髪を短くしていたらしいから、それとなく聞いてみる。

「髪が長くなってきたけど、短くするつもりはないの?」

私の問いに対して妻が答える。

「ずっと短かったから、もう少し伸ばしていたいかな。」

 

どうやら私は、まだしばらく「髪の長いひと」他の生活を余儀なくされるようだ。

 

髪が短いほうが合理的だと思うのだけれども、どうやら女性たちは、長い髪に対して愛着を持つ傾向があるようだ。

その手入れを欠かさないことが、美しい髪を保つ秘訣。

人は時間をかけてものに対して愛着を持つ傾向が強い。

その手入れにかかる手間が、かえって女性たちの髪に対する愛着を生み出しているのかもしれない。

 

髪も自分の一部だから、それに対して愛着を持つことは自尊心を保つために良い効果を与えるのかもしれない。

「ネイルは精神安定剤

そんなフレーズが一時期話題になったけれど、それも同じようなことなのだろう。

 

自らの身だしなみに時間をかけることで、自らの自尊心を保つ。

だから、多くの女性が美容に気を使うのだろうか。

 

「髪が短いほうが好きだな」って、

その伝え方次第では、地雷を踏んでしまう恐れがある。

私は戦々恐々としながら、「髪の長い人」との生活に耐え続けることになるのだろう。

 

妻といえども、長いこと他人だった相手だ。

ましてや、男と女だから生活習慣の違いはしょうがない。

 

私が慣れるしかないのだ。

そうやって、どんどん私はスポイルされていくのだろう。

私にとっては、これも経験だ。

どこかで慣れて気にならなくなるはずだ。

そう信じるしかない。