うちの職場でも、海外案件専門で働いている人がいる。
そして、その人の関わる仕事のほとんどは、海外案件に携わるものとなっている。
いわゆる属人化というやつだ。
通常の業務とはまた異なるスキルを必要とされる。
もっと言えば、担当する国ごとで求められるスキルが変わってきたりもする。
だから、海外案件は、会社として多くのリソースを割かなければならず、かつ担当できる人が少なく、リソースの不足するポジションなのだ。
時差があるし、祝日は日本と異なる。
緊急時には、勤務時間外でも対応を求められる立場だ。
だから、やりたいと思う人も多くない。
そうなると、会社としては、ある程度の立場を与えて、担当者を繋ぎ止める必要がある。
(一般担当に休日勤務ばかりさせるわけにもいかないというガバナンスの理由もあるのだろう)
だから、そのポジションを受け入れる人は、能力の高さとは関係なく、いわゆる「出世コース」となる。
少なくとも私の勤める会社では、そういうロジックであることを知った。
実力主義と言われるようになっても、結局は能力が高い上で、会社内に沿う仕事を成し遂げることができるかどうかなのだ。
会社は一つの目的を共有するゲゼルシャフト。
その中で組織に貢献することができなければ、いくら能力が高くても評価されない。
そして、誰もやりたくない仕事に手を挙げることもまた、組織に貢献することの一つなのだ。
だから、海外案件を担当する人は、その点でも組織に貢献している。
そういうことなのかもしれない。
嫉妬というものは怖い。
誰が自分よりも立場が上だとか、上から気に入られているだけで出世しただとか、自分の立場に満たされていないと、そうやって不満ばかりが溜まっていく。
それがストレスとなって、生活を蝕むようであれば、その人にとって何もプラスにはならない。
負の感情に身を任せた先に手に入れるものは、惨めさだけなのだ。
私はそれを恋愛で嫌というほど感じた。
だから、自分が目指す方向への成長。
それを求めてコツコツと地道に進むしかない。
その先に後悔のない人生がある。
そう信じて働くことが、仕事と人生をうまく結びつけるためのコツなのかもしれない。
責任ばかり増えていくけれど、
今日も地道に歩み続けたい。