「童貞のまま結婚した男」の記録

元「30代童貞こじらせ男」 30代後半まで童貞で、そのまま結婚した男の記録です。

「満員電車」で見える人間模様

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通勤の時に、満員電車に揺られながら、ふと周りを俯瞰してみると、さまざまな人間模様を読み取ることができる。

 

ドアが閉まるギリギリで電車に駆け込むカップル。

仲睦まじい様子だ。

 

混んできても、意地でも紙の新聞を広げたままスペースをとる人。

あまり周りのことを気にしない様子だ。

 

対面に私が立つと顔を背ける人。

あからさまに気の強い眼差しを向けてくる人。

反応はそれぞれ。

夢中に眺めるスマホの中身もゲームだったり、動画だったり、LINEだったりとさまざまだ。

 

「満員電車」は、たくさんの人に囲まれながらも、

もはやプライベート空間に昇華されているのかもしれない。

周りの人は景色で、個人的なことをしながら過ごす場所。

 

1日のうちの1,2時間ほどを過ごす場所なわけだから、そうなることも当たり前だ。

 

肩が触れるくらいの距離で接する人のほとんどが、そこでしか関わることのない人たち。

だから、その人たちのことを気にしない。

 

そうやって、人は満員電車に揺られながら、個人的な時間を過ごして目的地に辿り着く。

そして、それぞれの1日が始まる。

 

帰りは帰りで、車内でスマホと缶ビールを片手に楽しんでいるスーツ姿の人がいる。

 

「この人は、その日にどんな嫌なことがあったのだろうか」

家まで我慢できないほど酔っ払いたいのだろう。

 

そんなことを考えながら見ていたけれど、もしかしたら、その人にとっては、それが日常なのかもしれない。

 

多くの人が同じ箱の中で同じ時を過ごす。

そこには、様々な思いが交差するのだ。

 

スマホの普及により、どこにいても個人的な場所を確保することが可能となった。

体は別の場所にいても、オンラインでは同じ空間を共有している関係性が増えた。

だから、肌が触れ合う距離にいる目の前の他人のことなど、意に介さないのだ。

 

そうやって、人はどんどんパーソナリティを肥大化させて行く。

そして、それが目に見える位置にあったとしても、多くの人は、それに興味を持つことはない。

体と心は別のところにあるのだ。

 

そう考えると面白い。

スマホばかり眺めていないで、人間観察をしていた方が、ブログのネタを収穫できるような気がするほどだ。

私は、人の背景にあるものを考えることが好きなのかもしれない。

 

人類はどこに向かっているのだろうか。

満員電車に揺られながら、毎日会社まで行くという行為が、もはや時代遅れで非合理的なように感じる。

 

人のせい月が変わっても、社会はなかなか変わらない。

そうやって、日本人は世界から遅れていくのだろうか。