長い1ヶ月だった。
新しい生活にはまだ慣れない。
それでも時は進んでいくのだ。
私の生活は大きく変わったものだから、
おそらく心がついていかないのだろう。
何もかもを自分だけの都合でこなすことができなくなり、何をするにも共同作業となる。
「結婚」とは、私が思っていた以上に、
大変なことだったのだ。
若いうちに結婚した人たちは、勢いのままに突き進むことができるから、これまで私は「若いうちに結婚した方が良い」派の立場だった。
しかし、なんのことはない、歳をとってから結婚したところで、勢いのままに突き進むしかないのだ。
経験したことのないことばかり。
それを選択し続けなければならない。
一つ一つに時間をかけている暇などない。
最後は直感を信じて、
勢いのままに決断をするしかないのだ。
そして、決断したことを「正しい道」にするために、あとは努力を重ねるしかない。
その繰り返しの中で、人生は形作られていく。
いつまで経っても、人生はわからないことの連続なのかもしれない。
ある意味で、今はそれを思い知るための期間なのだろう。
そういう環境に身を委ねるに従って、私も角が取れて丸くなっていく。
荒湯理不尽を受け入れることが可能な体へと変化していく。
「大人になるための儀式」
結婚というものはそういう側面もあるのかもしれない。
つくづく感じる。
誰かと一緒に生活を共にすることは、大変なことなのだ。
まだ私たちの生活は始まったばかりだ。
これから先、私たちはどのように生活を共にしていくのだろう。
私にも先のことはわからない。
ただ、お互いがなるべく自由でいたい。
そして、笑顔が長く続くと良い。
先のことを考える暇もない1月が過ぎていく。