「童貞のまま結婚した男」の記録

元「30代童貞こじらせ男」 30代後半まで童貞で、そのまま結婚した男の記録です。

友を祝う気持ち

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体調のすぐれない中で、

妻が友人の結婚披露宴に参加した。

 

いつ「つわり」が起こるかわからない状態だったので、私も会場まで付き添う。

会場に入り、同じく参加する友人と妻をつなげたところで、私はお役御免となる。

あとは式が終わった頃にピックアップするだけだ。

 

自分が参加しない分、結婚披露宴の準備というものを客観的に見ることができた。

体調が優れない中でもメイクを整えて、朝早くから髪のセットにお金をかけて、いざ会場へと向かう。

 

妻と生活をしていると、フォーマルな場に臨む際の女性の準備が大変なことを知る。

髪型によって作法があるということも初めて知った。

男はいつものようにスーツを着ていればいい。

なんとも気楽なものだ。

 

私が妻の立場ならば、欠席のお詫びをしたのちに、落ち着いてからご祝儀だけ後日届ければいいのに、と考える。

食欲はあまりないから、料理をまともに食べることもできないし、途中で気持ち悪くなったら退出することにもなるから、かえって式場に手間をかけることもあるだろう。

 

しかし「なんとかお祝いしたい」という気持ちが妻を突き動かすのだ。

 

無事に披露宴を終えて、友を祝うことのできた妻の表情は晴れやかだった。

家に着くと、どっと疲れた様子で倒れ込む。

大きな使命を果たしたかのように、ゆっくりと休む。

 

そんな姿を見て、私は妻のことを尊敬する。

「当たり前のように人のために行動できる人」

初めて会った時から、妻のそういうところが素敵だと思っていた。

 

如何に似たもの夫婦といえども、価値観が全く一致するということはない。

私の常識では選択しないようなことを、妻が選択することは多い。

 

そして、多くの場合は周りの人に対しての誠実さだったりする。

「そこまでする?」と思うようなことでも、妻は誠意を示すべきだと譲らない。

 

自分のことを「誠実だ」とブログに書くような私でも、さすがにその妻の姿勢には負ける。

私は私に輪をかけたような、融通の効かない相手と結婚したのだ。

そして、その選択は間違っていなかったのだと思う。

 

「正しいと思うことを貫く力強さ」

そういうものを妻から教えていただく。

 

この人と一緒に生きていくためには、私はまだまだ自分の価値観をアップデートさせる必要があるみたいだ。

 

これから先も同じようなことは続くのだろう。

お互いに無理をしすぎないようにだけは、注意しなければならない。