「童貞のまま結婚した男」の記録

元「30代童貞こじらせ男」 30代後半まで童貞で、そのまま結婚した男の記録です。

「生きること」が簡単になった時代

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文明が出来上がる前は、毎日生きることに精一杯だった。

狩りをして食べ物を確保したり、いつ外敵が襲ってくるのかもわからない。

「なぜ自分が生きているのか」なんて、考える暇もない。

その日暮らしを繋いでいくことだけで精一杯なのだ。

 

それに比べると、今は「生きること」が簡単になった。

社会性を発揮しなければならないという煩わしさはあるものの、物理的に命を繋ぐという点では間違いなく簡単だと言えるだろう。

 

食べ物に困ることはほとんどないし、最悪の場合、社会が最低限の生活を保障してくれる。

その生活が当たり前になると、生きることは当然の権利であり当たり前、となっていく。

 

要は「生きることに対してありがたみがなくなる」のだ。

社会がやってくれることが当たり前、報われない原因は社会にある。

そうやって不満ばかりが大きくなる。

 

人は暇を持て余すと余計なことばかりを考える。

そして、人は基本的にネガティブだから、考えれば考えるほどにネガティブな思考に支配されるのだ。

 

私の人生には「めんどくさい」と思うことが山ほどある。

タスクに追われながら生活をしている。

忙しいことに対する不満を口にすることも多い。

 

裏を返せば、私は恵まれているのかもしれない。

やることが多いということは、それだけ人との繋がりが多いということにもなる。

誰かに対する責任。組織に対する責任。

見方を変えれば、そういうものもありがたいと思えるようになる。

 

自分の人生は自己責任だ。

誰かが責任をとってくれるわけではない。

どんなに理不尽な目にあったとしても、それを自分で受け止めて生きていくしかないのだ。

 

誰かのせいにするしかない時期もあるけれど、

それだけで人生は先に進まない。

どこかで向き合わなければならないのだ。

それならば早ければ早いほど良い。

 

一歩を踏み出してみれば、案外簡単にことは運ぶもの。

だって、今の時代は「生きること」が簡単な時代なのだから。