出産に向けて妻が実家に帰った。
久しぶりの一人暮らしだ。
これからしばらく、産後落ち着くまでは一人暮らしとなる。
昔とはまた違った感覚だ。
「さみしさ」が募る。
実家を出て一人暮らしをした時と違い、
私は歳をとったのだ。
あの時はやりたいことが山ほどあったものだから、一人での生活にウキウキしていた。
しかし、今は一人になったところで特別やりたいことなどない。
そればかりか一人で家事をこなし、仕事から帰っても迎えてくれる人のいない生活に「さみしさ」を感じるのだ。
妻のいる生活が当たり前のように変わっていたことに気がつく。
私の生活は、もはや妻なしでは語れないほどに二人での暮らしに染まっていたのだ。
妻が帰ってきたならば、二人暮らしが三人暮らしになる。
それは、今の私の「さみしさ」は、それを恋しいと感じるくらいに慌ただしいものになるのかもしれない。
今は貴重な期間なのだ。
しっかりと英気を養うことに努めるべきなのだろう。
「生まれてからは待ったなし」
たくさんの人からそのように言われている。
今は「さみしさ」を噛み締めたい。
次の生活に向けて。