気がつくと、
条件でばかり相手を選んでいる。
容姿だとか、
家庭環境だとか、
能力だとか、
行くところまで行くと、
粗を探し始めて、
自分を棚に上げ、
相応しい相手かどうかを吟味する。
それでは、
好きになろうにもなれない。
年をとれば取るほど、
こんな自分を受け入れてくれるかどうか、
不安な気持ちばかりが大きくなり、
自然と慎重になってしまう。
挙句には、
相応しい人に出会えなければ、
一生一人で構わないと、
気持ちを押し殺してしまう。
本当は伴侶を求めているはずなのに、
人を好きになることは、
とても自然なこと、
先に進めないのは、
意識しすぎている証拠、
もどかしくて、
相手に期待して、
自分からは行動を起こせなくなる。
そこから心にバリアを張って、
これ以上好きにならないようにと、
粗を探して、
自分を棚に上げ、
相応しい相手ではないと、
傷つかないための無益な努力、
自分の気持ちに対して鈍感であれば、
気がついた時には、
もう引き返せないほど好きになっているはず、
傷つくことを恐れる余裕もないほどに、
人を好きになることは、
自然なこと、
人を好きにならないように心を縛ることは、
不自然なこと、
傷つくことばかりではないはずなのに、
傷つくことばかりを考えてしまう。